日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。
※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。

私は普段、日経BP社のデジタル編成局で働いている。コンテンツを作る側ではなく、製作されたコンテンツをデジタルという手段でいかに世間に広めるか、読者に届けるか、ということを考えて実行する部署だ。そのため、いつもは原稿を書く立場にはない。だが、こういった仕事をしている私だからこそ映画「シン・ゴジラ」には感じるところがあった。それをここに書いてみようと思う。

 鍵になる言葉は「広がる」だ。

 そもそも「シン・ゴジラ」に興味を持ったきっかけは、公開直後に「シン・ゴジラ」を鑑賞した友人のツイートであった。「大満足」という趣旨のツイートを目にした私は、ゴジラ関連のキーワードでツイッターを検索していたところ、一つのツイートが目に留まった。

 「シン・ゴジラ」が豪華キャストで製作されていることはもともと知っていたのだが、まさか野村萬斎がゴジラの“中の人”になるとは。興味を引かれた私はそこからインターネットで情報を収集し、今までのゴジラ映画は基本的に着ぐるみによる特撮であったことを知り、野村萬斎が“演じた”ゴジラを観てみたいと思った。

 狂言とゴジラ、思いつきもしない発想である。そしてそのまま近くのシネコンの予約をインターネットで完了させ、野村萬斎のゴジラ役を鑑賞しに出かけることにした。ここまで友人のツイートを見てから10分程度の出来事である。