日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。
※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。

図解絵本 工事現場』(作・絵:モリナガ・ヨウ、監修:溝渕利明)

 「シン・ゴジラ」で活躍するあの意外な車両。流し込むのは本来の用途であるコンクリートではないが、その勇姿は映画を見た我々の目に鮮やかだ。コンクリートの専門家である法政大学の溝渕利明先生(法政大学デザイン工学部都市環境デザイン工学科教授)、そして『モリナガ・ヨウの土木現場に行ってみた!』で溝渕先生とコンビを組んだイラストレーター、モリナガ・ヨウさんに、映画の感想を聞いた。

 で、軽い気持ちで研究室にお邪魔したら、意外にも、溝渕先生はかなりのゴジラマニアで…。

 ちなみに新刊の『図解絵本 工事現場』は、『土木現場に行ってみた!』を底本に、判型を改めて大きな絵で見られるようにしたものだ。絵ならこちら、コラムなら『行ってみた!』が充実なので、土木好き、現場好き、モリナガファンなら両方持ちたい。どちらも、よく工事現場で見られるアイテムの名前や用途から、ダムや新東名の工事現場まで見ることができる、知的興奮爆裂絵本であります。

溝渕利明(みぞぶち・としあき)氏
1959年岐阜県生まれ。1982年名古屋大学工学部土木工学科卒業。1984年に同大学大学院工学研究科土木工学専攻博士前期課程を修了し、鹿島建設株式会社に就職。同社技術研究所土木部第2研究室、広島支店温井ダム工事事務所などを経て1999年にLCE(Life Cycle Engineering)プロジェクトチームに配属。2001年、本学工学部土木工学科専任講師に着任し、2003年助教授。2004年より教授。博士(工学)。

お久しぶりです。夏休み中に突然おじゃましてすみません(注:インタビューは8月31日に行いました)。

溝渕利明先生(以下溝渕):いやいや、理系は夏休みが実験の山場で学校にずっといるんです。授業もないし、気が楽でいいですよ。

日経ビジネスオンラインにご登場をお願いするのは4年前の笹子トンネル事故(「コンクリ-トが生んだ『作りっぱなし』の罪」)以来でしょうか。前回はシビアなお話でしたが、今回はこう、どちらかというとトレンド系のお話で…

溝渕:いや、ゴジラの話でよろしければ、いくらでも話しますよ。

!?

溝渕:土木学会誌に手塚昌明監督(『ゴジラ×メガギラスG 消滅作戦』2000年公開、『ゴジラ×メカゴジラ』2002年公開、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS』2003年公開を監督)を引っ張り出したのは私ですから。

ええっ。(その後確認、「土木学会誌 vol.90 no.9 September 2005」にロングインタビューが載っていました)

研究室の一角に、ゴジラコーナーがありました。

これはとんでもない方のところに来てしまいました。いつご覧になりましたか?

かつてモスラで泣いたお嬢様が

溝渕:公開から1週間か10日くらい後でしたかね。公開日がちょうど期末試験のときで、その後海外出張もあって、気になっていましたけれど遅くなりました。見た映画館は新宿バルト9です。朝イチの平日でしたが、お客さんが半分以上入っていました。新宿は通勤コースなので、映画は大抵、ここで朝イチか夜中に見るんですけど、朝イチにしては入っているなあ、と思いました。

 いつもお客さんをそれとなく観察するんですけれど、女性が意外に多かった。若い人も予想外にいましたね。男同士、おっさん同士ばかりかと思っていたのですけれど、カップルや女性二人もちらほらいました。そういえば娘も「見たい」って言ってましたね。

お嬢様が。それは先生による情操教育(すりこみ)の結果ですか。

溝渕:いえ、それは失敗しました。小学1年生のころに「モスラ」(1996年12月公開)に連れて行ったら映画館で泣かれた苦い思い出があります。

そうですか(連れて行ったんですね…)。

溝渕:こういう観客層が怪獣の出てくる映画に来ているのは、とても珍しいと思います。いままでのゴジラ映画はもちろん、「ガメラ」でもなかったパターンじゃないでしょうか。2度目の鑑賞も同じ映画館で朝に行きましたが、やっぱり同様でした。

やっぱり複数回見ましたか。