やはり、日本の文化、あるいは技術という側面が強そうですね。

三谷:折るということは小さく畳むということです。

 有名なのは、東京大学名誉教授の三浦公亮先生が考案した「ミウラ折り」でしょう。三浦先生の折りたたみに関する研究は、人工衛星の展開パラボラアンテナの開発につながりました。広いシート状のものをコンパクトに折りたたんで、なおかつ強度を保つ。そして広げた際に立体的なものを創ることも可能です。

 いろいろなものが小さく、そして軽量化していくなかで、こうした技術は必要不可欠です。

そもそも、三谷先生の専門って折り紙ではないですよね?(笑)。どのようなきっかけで折り紙に関心を抱かれたのでしょう。

三谷:はい、私の専門はコンピュータグラフィックス(CG)です。3次元の形を設計するユーザーインターフェイスや、データ構造などを長年研究しています。

 もともと、幼少期から図画工作は好きでしたが、折り紙に関心を持ち始めたのは10年ほど前のことです。

 ただ、CGと折り紙は関係がないわけではない。1枚の紙を折るだけで作れる形をどう設計するか。それをコンピュータで使って計算するなどしてきました。

三谷先生はどのような技術に向けて研究をしているのでしょう。

三谷:最近の関心はアートとしての表現です。

 新たな技術開発というより、今までの折り紙ではなかった形状をどう生み出すか。そこに興味があります。

 例えば、球体です。これを見てください。

 少しでも折り紙をしたことがある人ならば、1枚の紙からこれを作る難しさが分かるかと思います。

え、これ1枚の紙からできているんですか?切ったりしているように見えるのですが。

三谷:皆さんの周りにあるような一般的な長方形の紙です。最後に留めるためのテープは1か所使っていますが、切ってはいません。

信じられない!まっすぐに折る、ではできませんよね。

三谷:そうです。折ってみましょうか。この紙には折り線がついています。カッティングプリンターというカッター付きの特殊なプリンターがありまして、それを使って折り線をつけているのです。

 まずはまっすぐの部分を山折りで折っていきます。

ふむふむ、そこは簡単ですね。

三谷:次にカーブ上についた折り目を谷折りにしていきます。

 カーブに合わせて折っていくと球体に近づきます。余った端の部分を重ねていくと、ほら。まずは半分できました。

 逆側も同じようにすれば、はいできあがり。簡単でしょう?

すみません。私の頭が途中からフリーズしました…。