まずビームですが、これは「近くにいる飛行物体を全て撃ち落とす習性」ではないかと考えます。ゴジラ放熱地点から首相官邸までは約1km、一方で約13km先の爆撃機も墜落させるのですから、光線はそういうものだと納得してもいいかもしれません。

 その理由として、横に真っ二つになった銀座の和光・松坂屋は約1.3km、ただしその先にある倒壊を免れた歌舞伎座タワーはそこから500mも離れておらず、ビームの範囲、長さは変えられるのではないかと考えられるからです。

 ビームを放っている最中、新橋、浜松町、霞が関が火の海になるシーンがありました。これが火炎放射の威力だと思われます。

 立川で国交省、総務省、警視庁はなんとか直撃を免れたという報告があったので、半径1~1.2kmくらいが燃え尽くされたと考えるべきです。そうなると、面白い事実が浮かびます。なんと、ギリギリで皇居に火炎放射が届かないのです。

ゴジラの火炎放射、皇居にはギリギリ届かない設定?(License

 そもそも、シン・ゴジラに「皇室」の存在は全く描かれていません。

 しかし、存在を伺わせるシーンはあって、米国が日米安保に基づく駆除協力のため爆撃予定範囲を政府に通達した際、地図の中で真っ白な箇所(爆撃しない箇所)が一瞬映りましたが、それは皇居だったと推察されます。

 描けていないのではなく、あえて、ばっさり無くしたのではないでしょうか。そのあたりの理由を、実際の「有事」にあった枝野元官房長官に聞かれたのかもしれません。

 新橋から約2.3km南西に進めば六本木があるので、シンボルマークとしての六本木ヒルズ崩壊などは絵になったのかもしれませんが、同心円状に被害が広がると仮定すると避けては通れない建物があるわけで、なかなか計算し尽くされた結果だったことが伺えます。

ゴジラはどのようにして東京駅にたどり着いた?

 最後のクライマックスには「密室の謎」があるのを皆さんご存知でしょうか。順を追って説明します。

 東京駅構内線路上で活動停止中のゴジラを新幹線爆弾で無理やり起こして、無人機による攻撃でエネルギーを枯渇させ熱線を封じ込め、さらに周囲の高層ビルを倒壊。なんとかゴジラを八重洲口方面に転倒させると、口から血液凝固剤を投入し始めます。

 再び立ち上がったゴジラに対して、今度は無人在来線爆弾が襲いかかり、丸の内側に再転倒させることに成功。一定量以上の血液凝固剤の投入に成功し、こうしてゴジラを凍結させることに成功した。めでたし、めでたし。

 では無いのです。最大の謎は、ゴジラはどうやって東京駅構内線上に辿り着いたのか?ということです。

 まず新幹線爆弾ですが、線路は八重洲口側にあります。東京駅構内で脱線することなくゴジラの足元で爆発したと考えると、八重洲方面の線路の損傷は無かったと考えられます。

 となると、ゴジラは新橋から北上して丸の内口から東京駅に侵入したと考えられますが、パンフレットや劇中映像を見る限り、休眠中のゴジラを映したシーンでは東京ステーションホテルは無事だし、丸の内南口に損傷の痕もありません。

 また、無人在来線爆弾は上野方面・大阪方面から挟み込むように1番線から6番線ホームに進入しているため、丸の内側から進入したとなると双方面からの攻撃が難しくなります。