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ユニークで意志のある学生が集まるAPU

APUには個性豊かな学生たちが国内外から集まっている

 ユニークなのは、学生も同じです。僕がキャンパスを歩いているとよく学生から声をかけられるのですが、こんなにおもしろい、変わった学生がいるものかと感心してしまいます。

 例えば、「スティーブ・ジョブズを超える」と公言している学生や、「マザー・テレサの後継者」を自認している学生。いずれも日本人ですが、志の高さが並大抵ではないでしょう(笑)?

 ジョブズくんとの出会いは、フェイスブックのメッセンジャーでした。ある日突然、SOSが送られてきたことがきっかけです。

 「学長、助けてください!」と切羽詰まったメッセージで、いったいどうしたのかと思って読んでみたら、クラウドファンディングを成功させるためSNS(交流サイト)で拡散してほしいと言うのです。

 学生3人で議論していたときに「世界を知るためには中国の深センに行かなければならない」という話になり、その場で3日後出発の飛行機のチケットを購入してしまったそうです。

 しかし、3人分のチケットで10万円が必要なのに、みんなの貯金を合わせても2~3万円しかない。そこですぐにクラウドファンディングを始めてみたものの、3人とも学生なのでフォロワーの数が少ない。

 「学長はフォロワーも友達も多いでしょう。どうか拡散してください」……というわけです。「おもしろい学生やな」とその行動力に敬意を表して拡散したところ、無事に7~8万円を集めることができたと喜んでいました。

 ちなみに、この学生の行動に対しては、僕の友人から2つの反応がありました。

 ひとつは、「学生を甘やかしてはいけない。アルバイトをしてお金を貯めてから行くのが筋だ。無鉄砲な学生に甘い顔をして調子に乗らせてはならない」というリアクション。もうひとつが、「投資を決めてからファイナンスを考える。企業と同じ発想ができるこの子たちの将来が楽しみだ」というリアクションです。

 みなさんは。どう思われますか。2人とも僕と同じくらいの年齢で、「甘やかしてはならない」と言ってきたのは日本を代表する大企業に勤めていた友人でした。

 後者の「楽しみだ」と喜んでいたのは留学経験のある中央官庁のキャリアの友人。この2人で判断するのも早計ですが、大企業のほうがルールに対して厳格で、頭が固く若者に対してシビアなのかもしれませんね。