►開発テーマ カルビーポテトチップスの新たな“定番”を作る (Updated)
►[Step03]女性に好まれるポテトチップスを開発しよう

日経ビジネスRaiseユーザーがカルビーの開発担当者と一緒に新たなポテトチップスを開発する「オープン開発会議」。[Step01]ではポテトチップへの“Love & Hate”、[Step02]ではカルビーポテトチップス「準定番」3商品の強さ、弱さを皆さんに診断していただきました。

そして、[Step03]では女性に好まれるポテトチップスの条件をみんなで探ります。

皆さんと一緒に磨き上げたポテトチップスの新商品のコンセプトが、カルビーの社内会議で採用されたら、味やパッケージ、マーケティングの在り方など、さらに詳細な商品開発プロセスへと進みます。開発に成功すれば、来年の今頃にはきっと、新商品が発売されるはず。実現に向けて、皆さんの自由な発想と深い専門知識を総動員してください。

これまでの開発の経緯はこちら「カルビーのポテトチップスをみんなで開発しよう

<開発ステップ(予定)>

01 ポテトチップスのLove & Hateを大募集!
02 準定番3商品の強さ、弱さを徹底診断
03 女性に好まれるポテトチップスを開発しよう
04 選抜!どのコンセプトが「いいね」?
05 みんなで最後のコンセプト磨き
06 運命の判定。採用なるか

 皆さん、こんにちは。日経ビジネス編集部でオープン開発会議[カルビー]担当の白井です。日経ビジネスRaise(レイズ)では、ユーザーの皆さんがカルビーと一緒にポテトチップスの新商品開発に挑む「オープン開発会議」を実施しています。

 まず、皆さんにご報告です。これまで、「カルビーポテトチップスの新たな“準定番”を作る」を開発テーマに定めてきましたが、少し、軌道修正をしたいと思います。「準定番」を、思い切って「定番」に変更します。“準定番”だと、いかにも「2番手」のイメージで、最初からそのような意気込みでは開発のモチベーションも中途半端、という意見がちらほら。

 そこで思い切って、「新たな“定番”を作る」を目標にすることにしました。志は高く持たないと、ですよね!

 参考までにカルビーは、『うすしお味』『コンソメパンチ』『のりしお』の3品を「定番」と位置づけています。一方、「準定番」には『しあわせバタ~』『しょうゆマヨ』『フレンチサラダ』の3品があります。「新たな定番を作る」を開発テーマに掲げる以上、これまでの準定番の人気を超え、定番の1つになるような新商品を、皆さんと考えてみたいと思います。

 ちなみに、これまでの準定番は、「いつでも楽しめるお気に入りの味」をコンセプトとして、子どもがいる30~40代の女性が、自分用、もしくは子どもと一緒に食べてもらうことを目指してきました。ところが、準定番商品の認知度はなかなか上がっていません。前回もお話ししましたが、『しあわせバタ~』がスーパー店頭に置かれている割合は、ほぼ全ての店舗で販売されている定番商品と比べて5割程度、『しょうゆマヨ』や『フレンチサラダ』は2割程度にとどまっています。

 実際、先週から実施してきた[Step02]でも以下のような声がありました。

 しあわせバタ~以外の二者は初見です(中西舞子 早稲田大学1年)

 もともとポテトチップスを全く食べない私は定番、準定番?があることも知りませんでした(樽本理子 学生)

 フレンチサラダは学生時代、ほぼ毎日食べてました!最近あまりにみかけなくて寂しい(瀧本ひろこ 弁理士など)

 そこで、カルビーは、こうした認知度がなかなか上がらない既存の準定番商品を見直すことを検討しており、Raiseユーザーの皆さんと一緒に、新たな商品の開発を目指すことになりました。カルビーポテトチップス部ベーシック課の森田麻友さんに話を聞きましょう。

現在のカルビーポテトチップスの定番。左から、「のりしお」「うすしお味」「コンソメパンチ」

「見直す」のなら、「新たな定番」くらい高い志を掲げてもいいですよね?

森田さん:そうですね。やはり「準定番」というのは、皆さんには分かりにくいですし、中途半端ですもんね。もっと、高みを目指しましょう!

ではさっそくですが、カルビーとして、どのような方向で既存の準定番商品を見直したいと考えているのかを教えていただけますか。

森田さん:ずばり、「20代の女性」をターゲットにしたいと考えています。

ずいぶん明確ですね。なぜ、20代女性なのですか。

森田さん:皆さん、ポテトチップスを初めて食べたのはいつか、思い出してみてください。だいたい子どもの頃ですよね。親がおやつとして買ってくれたというのが、最初の原体験ではないでしょうか? [Step01]でポテトチップスのLove & Hateを聞いた際に、一緒に思い出を皆さんに教えてくださいとお願いしたのは、その原体験を知りたかったからです。

 実際、家におやつとして常に買い置きしてあったという声や、お誕生日会などで友達が集まったときにみんなで食べたのが楽しくておいしかったという声がありました。いい思い出ですよね。カルビーとしては、このように最初に親が子どものおやつとして与えるポテトチップスは基本的に、親しみがある味で、誰もが安心して食べられる『うすしお味』や『コンソメパンチ』『のりしお』だろうと考えています。

 そこから、子どもが成長し中学生から大学生になると、お小遣いやアルバイトで稼いだ自分のお金で、自分用のポテトチップスを買うようになります。この時期は、季節限定や地域限定など、「定番」とは違う味の商品にシフトしていくと考えています。

 そしてその後、結婚して子どもが生まれ、親になる人が多いわけですが、カルビーとしては子どもを持ったときにまたポテトチップスを買ってもらいたいと思っています。幼少期から大人になる過程で親しんだポテトチップスを、今度はまた、自分の子どものおやつとして買ってほしいんです。

なるほどですね。ただ、今の準定番商品は、そのようなサイクルの中で、しっかりとした役割を果たせていないということですか。

森田さん:そうなんです。今の準定番商品は、30~40代の子どものいる主婦を主なターゲットにしていました。子どもの年齢にすると、だいたい7歳以上を想定しています。

 30~40代の主婦に「自分用」に買ってもらって、「子どもと一緒に食べられればさらにうれしい」というコンセプトですが、実はこの層は既に、『うすしお味』や『コンソメパンチ』、『のりしお』を「子どものおやつ用」に買っているんですよね。「自分用」ということで差異化を狙ったのですが、結果的に定番と準定番のターゲットの違いが明確にならず、準定番が埋もれてしまったと考えています。