スター・ウォーズは「関税問題」からスタート

 「悲劇が起きている。交易ルートの関税問題だ」

 これは、NAFTA(北米自由貿易圏)再交渉におけるメキシコ政府の談話だろうか? それとも通商拡大法232条をめぐる米国議会の議事録?

 そうではない。これは映画「スター・ウォーズ」のセリフだ。 最も有名なキャラクターであるダース・ベイダーの師、ダース・シディアスことパルパティーン議長が策略として銀河元老院に訴えた言葉である。

 銀河の星々の中をテロップが遠方に流れていくスター・ウォーズのオープニングロールは有名だが、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」のその第一段落が「The taxation of trade routes to outlying star systems is in dispute.(辺境の星との交易での課税の是非で意見が割れたのだ)」という至極ビジネスライクな文言になっていることは、意外とファンの意識からも薄れている。

トランプ-習近平会談の直前のスター・ウォーズ鑑賞

 アメリカがシリアに巡航ミサイルを撃った2017年4月6日、トランプ大統領は中国の習近平国家主席と初の直接会談に臨むために、大統領専用機「エアフォースワン」に乗っていた。

 このとき機内で上映されていたのは、映画「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフ作品「ローグ・ワン」だ。機内で記者からの取材に応じるべくトランプ大統領が機内備え付けのテレビ画面の横に立ったまさにそのとき、画面では劇中で初めてダース・ベイダーが登場するシーンが流れたのだ。

2017年4月6日、トランプ米大統領は、中国の習近平国家主席との会談に臨む前に、大統領専用機「エアフォースワン」内で記者団の質問に応じた。機内で放映されていた「ローグ・ワン」(写真中の右上画面)でダース・ベイダーが登場するのはこの直後。(写真:AP/アフロ)

 アメリカのメディア向け画像提供サービスに登録されたこの写真は極めて象徴的であり、Twitterを通じて広く拡散された。