3つの原則に基づく強力な信頼プロセス
3つの信頼の原則──カリフォルニアロール、メリット、信頼のインフルエンサー──つまり、「それは何?」「自分にとってどんな得になる?」「ほかに誰がやっている?」という3つの問いかけが、バカげていると一蹴されたアイデアをはじめてなのに見慣れたものに見せる方法を教えてくれます。新しいアイデアへの信頼がどのように広がるかが、この3つの原則で説明できるのです。ベンチャー起業や新製品や新しいアイデアへの信頼を築いた経験のある人なら、自覚しているかどうかにかかわらず、みんなこの過程を経ているでしょう。
新しいアイデアの創造者は、人々に切り立った険しい崖を登れと頼んでいるようなものです。まずは、登ってくれそうな人たちに、馴染みのある動きや手掛かりを見せて、未知の要因を減らし、最初の一歩を踏み出してもらわなければなりません。それから、その切り立った岩肌を登ればどんないいことがあるのかを説明します。最後に、先にその崖を登っている人たちが、その体験を楽しんでいることを伝えます。そうすればまもなく、疑っていた人たちがわれ先に崖を登りはじめ、地上から遠く離れて、恐がっていたのが遠い思い出になるでしょう。
このプロセスは強力なものです。このプロセスによって、一度はリスクが高すぎ恐ろしすぎると拒絶されたアイデアが、当たり前で、みんなの得になり、現状を破壊するものになります。他人の車に同乗して長距離を移動したり、見知らぬ誰かの家に泊まったり、自動運転車に乗るようにさせるのです。それが「信頼の積み木」のなかでも大きな飛躍となる、アイデアを受け入れる段階です。そうなってから、プラットフォームへの信頼を築く段階に移るのです。
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