7:3の「3」のほうでは、ある程度フックを効かせ、意外性を重視しています。「こういうのもあるのか」と、新しいお客様が来てくれることを期待して。「面白いことをやっている」というところも大事なんです。

 よく言われますが、「面白いこと」は、お客様100人に聞いても、マーケティングでいろいろアンケートとか調査をしてもダメです。現在、期間限定商品として提供している「ローストビーフ天丼」は、調査からは出てこないんですよね。そうそう、一緒に載せているポテサラ天も、ものすごくクリーミーで、大人気の一品なんです。

 無論、聞くことは大事なんですよ、マーケットインも大事です。でも、それだけだとやっぱり二番せんじ、三番せんじになるので、一方ではプロダクトアウトという、世の中にないものを発信する力もなくしては、飽きられてしまうリスクが高くなっていく。

 よく「うちはマーケットインの会社だ」とか、「プロダクトアウトの会社だ」とか言いますが、それは半分正しいけど、やっぱり半分正しくなくて、どっちも強くないとこの社会の中では生き残れないんじゃないか、というのが僕の感覚です。

受け入れられた革新は、磨かれて定番に

 7:3が黄金比率というわけではありません。どの程度のバランスがいいかは、業態や規模、置かれている環境によって変わるでしょう。たとえばロイヤルホストは、はっきりいって7割から8割がプロダクトアウトだと思います。「自分達がこれぞ、と思った料理を召し上がっていただきたい」という強い想いをもっているチェーンレストランなんですね。その熱意がメニューにまで溢れて、ファンの方に愛情溢れる突っ込みをいただいたりしているようです(笑)。

 今年のカシミールビーフカレーも試食しましたけど、一段と美味しくなっていました。今度は国産の野菜を一緒に煮込むという形で、さらに味に一体感とコクが出ています。毎年少しずつ、少しずつ、味を良くしています。変化球で登場しましたが、好評をいただいて、今や定番として磨かれているわけですね。6月21日からロイヤルホストの「34年目のカレーフェア」で召し上がれますので、よろしかったら、こちらもぜひ食べてみてください。

■変更履歴
記事掲載当初の、「カシミールカレー」についての表現を改め、ロイヤルホストのメニュー名に合わせて「カシミールビーフカレー」に修正しました。御指摘を頂いた方に御礼とお詫びを申し上げます(編集部) [2016/06/17 14:00]