小泉進次郎氏ら自民党の若手議員が、子育て支援に使う「こども保険」など大胆な社会保障改革を打ち出している。その狙いを、中心メンバーの3人が座談会で激論を交わした。
日経ビジネスでは、「さらば『老害』ニッポン」と題してオンラインで連載を始めます。

連載第1回の小泉進次郎氏ら自民党若手議員による座談会は、日経ビジネス本誌特集「さらば『老害』ニッポン 10の提言」(5月1日号)に掲載した内容に加筆したものです。

(構成:庄司容子)

左から小泉進次郎氏、小林史明氏、村井英樹氏(写真:陶山 勉、以下同)

「高齢者優遇」と批判されている社会保障制度の改革を大胆に主張しています。「こども保険」など新たな枠組みを提言するのは、なぜでしょうか。

小泉進次郎氏:2015年末に高齢者に3万円の臨時給付金を配る議論が持ち上がりました。予算総額で4000億円もの規模です。一方で、少子化対策には財源がないと言う。これからどんな国、どんな社会を作るかという議論をしなければならないのに、高齢者に配るお金はあるが、少子化対策のお金はないというのは、おかしいでしょう。

小林史明氏:まさにその通りで、1100万人以上の高齢者には3万円を配れても、危機的状況の待機児童の解消や少子化対策に使うお金はないと言われ、異論を唱えたわけです。それが、我々の議論の出発点でした。

小泉:一体、政治が伝えたいメッセージは何なのかと、疑問に思いますよ。あまりにも高齢者を優遇しすぎています。我々が提案しているこども保険は、この状況をいかに打破するかという議論の中から出てきたものです。

村井英樹氏:現役世代のほとんどが正規社員として仕事をし、給料はベースアップして右肩上がりで、明日は今日よりもよくなる時代が日本の「第一創業期」でした。その頃の高齢者は戦争を経験した人が多く、貯えも仕事もあまりなくて、現役世代に比べて弱者でした。今の社会保障制度は、そうした前提で作られたものです。

 しかし、バブル経済がはじけ、少子高齢化が進んで高度成長期とは違う世界に入った時、これまでの仕組みは合理的でなくなりました、現在は非正規社員で終身雇用の枠の外にいる若者の数が増えています。一度就職しても、キャリアアップのために仕事を辞めて学びなおす人もいる。AI(人工知能)も登場し、多様な働き方やライフスタイルが当たり前になります。我々はそれを「レールからの解放」と言っています。そんな20年以降の世界を日本の「第二創業期」と位置付けて、それに合った社会保障を作るべきだと提言しています。