ここまでは、数あるドローン会社も同じことを考えているはずです。我々はドローンにブロックチェーンを組み合わせてパッケージとして提案します。例えば、部品を使って点検するのであれば、その部品の在庫状況も併せて台帳で管理する。誰がいつ、どんな作業をしたのかというデータも含めて、その記録が改ざんされずにきちんと残る。そうした点がJR九州にご評価いただけたと思っています。

 ブロックチェーン技術は当然個人の識別とリンクしてくるので、将来的には駅に「改札」が要らなくなるんじゃないかなとも思っています。

:改札を通る乗客の認証にブロックチェーンを使う、と。

小松:はい。乗客の情報をクレジットカードにひも付けて登録しておけば、あとは画像認証で駅を素通りして、料金は後から支払ってもらう。売店も全部そうで、好きな商品を持ち帰ったら後から支払える。誰が、いつ、どこで、何を買ったかという情報を後から改ざんできない記録として残せるわけですから。

 我々の考え方は、ブロックチェーンを社会実装させるためにドローンというツールを使う。あるいは、ドローンを社会実装させるためにブロックチェーンをツールとして使う。同じ意味で、空飛ぶクルマを現実にするために、ドローンとブロックチェーンというツールを使っているということです。

東京電力の「ドローンハイウェイ構想」にも協力

:それだけ幅広いことをやろうとすると、開発陣はたくさん要るんじゃないですか。

小松:現在、ブロックチェーン関連は4人で、ドローンは8人。関連会社とかを合わせると15名ぐらいです。ただ、4月から大幅に増えて、全部で30人くらいにはなります。

:東京電力などが掲げる「ドローンハイウェイ構想」にも協力することが決まりました。

小松:これは、電線の上の空間を空路として使おうという試みです。電線って空中に浮いていますが、東京電力が下の土地を持っている人たちにお金を払っています。だから、電線の上の空間を使うことができるんです。

 電線って日本中に張り巡らされていますよね。このドローンハイウェイを物流網に使えるようになれば、ドローンを使った配送はかなり前進するでしょう。

Aerial Lab Industries(エアリアルラボ)が開発を進めるドローン試作機

:ドローンがいよいよ、宅配に使えるようになるということですか。

小松:人手不足に悩む物流業界では、「ラスト・ワン・マイル」をどうするかというのが非常に大きな課題になっています。その点、ブロックチェーンと組み合わせたドローンのアドバンテージは大きいと思っています。荷物を載せたドローンが自宅に来る。荷物を渡す相手が本当に当人かどうかを認証して、受け取ったらその情報もきちんと残して、課金もする。こうした一連の流れを実現するには、ブロックチェーンの技術が不可欠です。