中谷:あとはしくじった後ですね。日本人はしくじった後そのまま消えていなくなる。本人はもうチャンスがなくなったと思っている。でもそこからまた始まるんだけど、終わりが早い。

大城:あきらめてしまうのが早い。

中谷:ああ、もうここでだめだと。いや、だめじゃない。だめとは言ってないし、むしろ、これからみたいな。でも「何でそんなことするの」と言うと、もう怒っているように聞こえちゃったりするわけです。「何でそんなことするの」って、これは聞いてくれている言葉だから。なのに、「何で」と言われると、「あ、失礼しました」、ひゅーっていなくなる。

 中ぶらりんな状態に耐えられないのか、そこで踏ん張れない。これが弱さですね。コンフォートゾーンにずっといすぎる。大陸だったらそんなこと言っている暇ないですからね。全部アウェイだから。

日本は獄門島ぐらいの大きさと思った方がいい

大城:コンフォートゾーンの島国だから、日本人は守られてきているということですかね。

中谷:島国という言葉を言うときに、日本人はまだ37万平米というある程度大きな島を想像しているんですよ。本当は離れ小島なんです。横溝正史の話に出てくる獄門島ぐらいの島。本当に昔ながらの風習が残っているような、そんな小さい島で生きている。

 そこの世界では時間が止まっているんです。僕は世界中いろいろなところへサービスの研修に行くんですけど、とにかく島はサービスのレベルが圧倒的に低い。サービスの概念がないから。いらないんですよ、みんないい人だから。

大城:それは日本だけじゃなくて世界の島国も同じですか。

中谷:海外も含めて、島にはサービスの概念がない。みんないい人だから。いい人で成り立っているんです。

大城:日本はおもてなしと言っていますが。

中谷:あれはいい人をベースにした考えで、つまりサービスとは真逆の考え方です。

 以前、テレビ番組の企画でピザの取材にイタリアに行ったんです。3日間で15軒のお店を回ってそれぞれのお店のピザを食べたんです。そのとき、ナポリのマルゲリータ発祥のお店に行ったのですが、その日はそのお店が最後の取材だった。だから今日はここでみんなで食べて帰りましょうという話になったんです。せっかくお世話になったから、ここで食べないと悪いじゃないですか。プロデューサーは予算がちょっとみたいなことを言ったんだけど、足りなかったら僕が出すから、みたいに。