人に使われるのを嫌がる人は日本人に多いですが、華僑の考え方は「使われてなんぼ」です。使われないと優秀かそうでないかを周りがジャッジする機会がありません。使われてみて使い勝手が良い人材とわかってもらえれば、「あいつは使えるヤツ」と思ってもらえます。尻拭いの類も同じです。尻拭いをうまくやれば、敗戦処理がうまいヤツといういい評価につながるばかりか、将来的に自分が昇進した時のリスクを今から把握しておくことができます。

 いい加減の反対、すなわちきっちりしっかりした上司だとこうはいきません。自分の仕事を完璧にホールドして、周りのガードを固めているので、技を盗みにくい上司と言えます。

 色々と無茶ぶりしてくるいい加減な上司は、部下が階段を登るための手助けをしてくれていると考えるのが吉でしょう。大いに利用しましょう。バカ殿さまを利用するのは華僑たちの立身出世術の一つです。

「他人のふんどしで相撲をとる同僚」は真似るが勝ち

 華僑の中で人の仕事を自分の手柄にするような人は「あいつは頭がいいな」と尊敬の対象になります。こういうタイプの人は、全部を自分の手柄にするように、用意周到にあらゆるところに伏線を張っています。上司にもお客さんにも根回しをしながら、仕事をマネジメントしているのです。

 いつも手柄を奪われるということは自分のリサーチ不足の可能性が高いです。しっかりとリサーチして、逆に裏をかいてやるつもりで、相手が根回しをして伏線を張っているところを全て止めればいいだけです。

 それでも手柄を奪われるようでしたら、その人はやり手なので真似をさせてもらいましょう。行動は勿論ですが、鞄からスーツ、ネクタイまで真似をするのです。相手は嫌がるはずです。それはなぜかというと、相手には隠しておきたいノウハウがあるからです。

 ムカつく、羨ましい、と嫌いになったり、嫉妬している暇があれば、その人のノウハウを盗むのが賢いと言えます。根回しがうまいタイプは、カバンやネクタイにも意味があったりします。それらを全てパクることによって今まで見えなかった伏線が見えるようになることはよくあることです。

 華僑がよく口にする言葉、「ずるい=賢い」「賢い=ずるい」がありますが、周りに迷惑をかけないずるさは自己成長にもつながります。なので、本コラムはゆるくずるくいきましょうということで「ずるゆる」なのですね。