人手不足や働き方改革関連法案の成立というニュースや報道はそこここで見聞きする。けれども、自分の仕事は一向に楽にならないし、昇給や賞与アップも全く関係なし、と気分を害されている人も少なくないようです。

 それどころか、インターネットの普及でいつも仕事に追われていると感じる向きも多くいらっしゃるようです。多くの業務がパソコンやスマホなどの画面を見る必要が出てきた現代において、イライラする場面も今までとは少し形が変わってきているのかもしれません。

 ストレスは体や精神に良くないのはもちろんのこと、ビジネスの評価に繋がる「想定外に強いかどうか」にも関係してきます。

 想定外の場面において、窮地に強いかそうでないかを分けるのは何の違いでしょうか?

窮地に陥りにくい人は、イラッとする前に対策する

 その答えは、できる華僑のバイブル『呻吟語』の言葉、「忍激の二字は、これ禍福の関なり」を知っているかどうかです。意味としてはイラッとした時に怒るか耐えるかにかかっている、です。華僑的思考をもう少し掘り下げてみると、もっとプラスに物事を捉えられるようになるでしょう。

 窮地に陥りやすい人=イラっとしてそのまま怒る→更に怒りが増幅する→他の事柄にも影響し、負のスパイラルに。

 窮地に陥りにくい人=イラっとする前に頭を下げる→怒りが減少する→想定外に対処でき、正のスパイラルに。

 怒ることのデメリットは、激しい感情によって正常な判断ができにくくなることです。怒る時というのは自律神経の交感神経が優位になった状態です。自律神経は交感神経と副交感神経が交互にバランスよく優位になることによって、リラックスしたり、集中力を高めたりのメリハリが取れるようになります。怒って交感神経を優位にしてしまうとそのバランスが崩れ、それが続くと心身の不調へと繋がりかねません。

 また、自分に非や弱みがある場合は、そこを突かれそうになると「窮鼠猫を噛む」状態で攻撃的な怒りを発してしまい、ウィークポイントを自ら周りに知らせてしまうという愚行に及ぶこともあります。際立った強みがない場合は、ウィークポイントを周りに知られることで、年功序列が崩壊し、能力重視の現代において得策とは言えません。

 だから耐え忍ぶべきなのですが、「我慢するのはレベルが低い」というのが華僑の師の口癖です。我慢すれば、どんどんストレスが溜まって自分が傷つき、自滅しかねません。我慢するよりも、我慢しないで済むように考えるべきなのです。その頭の使い方こそが「頭を下げる」なのです。