営業、企画、物流、マーケティングといった様々な職種のノウハウ本が書店では花盛り。ネット上を見てもそれらに関するハウツーは溢れんばかりです。さらに踏み込んだ経営指南書から部下操縦法、上司取り入り術などの分野も、最新・先端と呼ばれるものがたくさん世に出てきています。しかし、それに飛びついて学んでも、どうもうまくいかないな、と首をかしげている人は多いのではないでしょうか?

 最新・先端の理論を学んでもなぜうまくいかないのでしょうか? 答えは簡単で、お隣さん、上司も部下も、はたまたお客さんまでその理論と似たようなものを学んでいるからです。そうです、手の内が完全にバレてしまっているのです。

 では本稿もたくさんの人が読んでいるので意味がないのでは? と思われたあなたは読みが浅いです。どのように手の内をバレないようにすればいいのか、相手の手の内を知った時にどうすればいいのかを“ずるゆるマスター”から学んでいただきたいと思います。

その観察には意味がない

 相手の言動、行動、思考が読めたらどうでしょうか? これほど有利に物事を進めていけることはないでしょう。完全に他人の頭の中を覗き見ることは困難ですが、ある程度なら知ることができます。

 知るためにしっかりと観察しましょう、ということは様々な媒体や理論で言われています。ところが、ここに抜けている点どころか、華僑流からみると根本的に真逆の指南をしていることが多く見受けられます。

 大半の書籍やネット上の情報による観察方法は、「静」にフォーカスしています。机の上の片付き加減を観察しましょう、靴やカバン、ネクタイなどの汚れやたるみは生活態度が出るのでしっかりと見ましょう、肩に落ちているフケや顔のテカり具合を見ましょうなど、すべてが「静」についての観察ばかりを強調しています。声のトーンや大きさ、身振り手振りなどは、動きがあるので「静」でないと思われがちですが、無意識に行っている繰り返し動作、いわゆるルーチンですので、これも「静」に含まれます。

 「静」を見ても見破ることができないのであれば、何を見ればいいのでしょうか? 「静」の反対の「動」を見れば、その人の頭の中を覗き見ることができます。人は常に動いているわけではないので、なかなかタイミングがつかめないと考える方もいるかもしれませんが、「動」の状態を作り出すのはそんなに難しいことではありません。