もちろん、アメリカ以外の国々にも移民はたくさんいます。完全なる単一民族国家というものは存在しません。日本も例外ではありません。ですが、それらの国々の人口構成比はアメリカのそれとは大きく違います。例えば、日本にも多くの移住者の人がいますが、祖国を日本としない人は多数派ではありません。他の諸外国も状況は同じです。多くの日本人の祖国は日本であり、地元と呼ばれる故郷が日本国内にあります。ということは、日本文化で生活している人が多数を占める、ということになります。

 日本にも古くからルールは存在しました。ですが推古天皇時代の十七条憲法から始まり、日本人が守るべきルールは非常に少なかったのが特徴です。それが今はどうでしょうか? 何をするにもルール、ルールで疲れ果てているのではないでしょうか?

ルールと抜け道は「いたちごっこ」

 「抜け道」という言葉があります。抜け道の意味はあなたもご存知の通り、ルールとルールの間隙をつくことです。そうなのです、ルールを作れば作るほど、抜け道が多く作られてしまうのです。

 中国4000年の歴史の中で、中国人たちはルールをたくさん作るのはよくない、ということに気づいているのです。海外に出ている華僑たちも当然、たくさんのルールが作られれば抜け道がたくさんできるのを知っていますので、ルール好きな国、もしくはルールをこれから作っていこうとしている国に狙いを定めて進出していきます。

 その意味で、日本には2種類の華僑が存在すると言えます。日本のルールがまだまだ未整備だった時代に来日した華僑たちと、現在日本に進出してきている華僑たちです。ルールがたくさん作られた国家となってしまった日本は、華僑から敬遠されそうなものですが、抜け道がたくさんあるので、逆に狙い目の国となっているのです。

ルールとは本来作るものではなく省くもの

 2人以上集まれば、それはある種の集団と呼べます。集団ができれば、ルールが作られていく、というのは既にお伝えしました。皆が好き勝手するので、ルールを作るのですね。では好き勝手を「省けば」どうでしょうか? ルールの必要がなくなりますね。何事にも牽制機能を持たせれば、好き勝手や無駄なものを省くことができるようになるのです。

 少し歴史を学んでいる方であればお分かりだと思いますが、日本は古来、大化改新の当時から中国の風習を学んでいました。それは役所を見れば一目瞭然です。「◯◯省」「◯◯省」というのは中国からもってきたものです。この◯◯省というものには、「省く」という字が入っています。そうです、本来の国家統治のための役所の役目は「省く」ことだったのです。それがいつの間にか、「加える」「追加する」という正反対の動きをするようになってきたのです。これは古来続く日本の良さを「省く」行為なのかもしれません。

省くことによってトラブルが減る

 冒頭にトラブルや揉め事を起こさないためにルールを作る、と書きましたが、さて果たしてこの前提は正しいのでしょうか? 実はこれは間違いで、ルールが増えるほどトラブルが増え、トラブルの解決方法も複雑になり時間がかかるものになってしまうのです。