おそらく、この形状からは、どのように飛行するか理解できないだろう。そこでOpenerがYouTubeで公開している画像を見て貰いたい。会場では、「特撮ではない!」という張り紙と共に、この動画が繰り返し上映されていた。

OpenerのBlackFlyが飛行する様子。翼は胴体に対して斜め45度に取り付けてあり、離着陸時は斜め45度上を向き、水平飛行時は斜め45度に機首を下げる。

 BlackFlyは、電動モーターを採用することで、航空機の形状が根本から変わる可能性を示す例と言えるだろう。ティルト軸を不要とするため、翼は斜め45度に傾けて胴体に取り付けてある。離陸時は前側のモーターを最初に起動することで機首を持ち上げ、推力軸が垂直になったところで後ろ側のモーターを起動して垂直に離陸する。胴体下端はソリになっていて水平方向速度を持ちつつ離陸することもできる。重量と空気抵抗を増加させる降着装置が不要なわけだ。Openerによると、BlackFlyは水面にも着水可能とのこと。

 水平飛行時は機首を斜め45度下に下げて翼が水平になる姿勢をとる。キャノピーが前を向くので、パイロットからの視界も良くなる。実に良く考えられた形式だ。

BlackFlyの試作機。2008年以来試作機による無人飛行を繰り返した上で有人バージョンを完成させている。すでに10年の開発実績を積みかさねているわけだ。
量産に向けたプリプロダクションモデルの「BlackFly V3」。BlackFlyは米国においてはウルトラライトプレーンのカテゴリーで合法的な運用が可能なように設計されている。