iDeCo、積み立てNISA登場の背景

 それにふさわしい商品が今年以降、登場する。1つ目が個人型の確定拠出年金(iDeCo)だ。iDeCoは公務員や専業主婦など約2600万人が新たに対象になる。日本証券業協会の試算では500万口座が新規に開設される見込みだ。iDeCoは毎月積み立てで資金を拠出し、60歳まで解約できないため、嫌でも長期投資になる。拠出金は全額、所得控除の対象となるので、節税メリットもあり、注目されている。

 もう1つが、積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)だ。積み立てNISAは非課税期間がこれまでの5年から20年に伸びる。その分、投資額の上限が120万円から40万円に下がるが、現状でもNISAの上限枠120万円をフルに使っている個人は、稼働口座の半数にも満たない。年間40万円の枠でも、毎月3万円程度の積み立て投資が可能になる。

 貯蓄から投資へ、言われ続けてはや50数年。金融庁の指針のもと、銀行や証券会社の個人向けの営業姿勢が大きく変われば、なかなか動かなかった個人のお金が動き出すかもしれない。

 顧客の利益を重視せよという、金融庁の理念が浸透し、金融機関の営業現場は変わるか。それが個人顧客の利益拡大につながるか。次回は金融庁の森長官に聞いてみたい。

日経BPコンサルティング
「金融コンテンツLab.」(きんゆうこんてんつらぼ)

金融コンテンツLab.

日経BPコンサルティング「金融コンテンツLab.」は、難しくなりがちなお金や経済の話題について、分かりやすいコンテンツに仕上げることをテーマに、日経BPコンサルティングが取材・情報発信に当たっている制作研究機関。コンテンツの提供やコンサルティングなどを行っている。

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日経BPnet 2016年12月26日付の記事を転載]