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居林:端的に言えば、別の材料が登場し、忘れて、気にしなくなるまでということになりますかね(笑)。我々はみな、忘れることで前向きに生きていけるのです。

うわあ。

居林:真面目な話をすれば、「どの辺が底か」が見えるとパニックは収まります。例えば、足の付かないプールがあったとして、底が見えなかったら怖いけど、見えるとなんとなく落ち着くでしょう。事態には何の違いもないのですが。

 で、底を打つとは「ひとまず悪材料が出きったな」という状態になることだとすると、私はそれが来年の1月、2月くらいではないかと思います。

そのこころは。

居林:第一に、企業の12月期決算が出ることがあります。これも過去に申し上げましたが、昨年の12月期は米国の法人税引き下げの影響で大きな利益が出ている、その反動が出ます。追い打ちを掛けるように中国の設備投資需要が急減している。よって企業業績は純利益ベースでは20%程度の減益になると思います。

 第二に、年初から米国が中国への関税を上げる可能性があります。いわゆる米中貿易摩擦がどこまでエスカレートするのか、これがわかるのが早くても年明け、もしかすると春くらいになる。第三に、日本の安倍政権の憲法改正に対する姿勢も海外投資家は注視しています。

個々の銘柄ではお買い得なものが続々と

それらの悪材料が「出尽くす」タイミングが、来年初。

居林:これが今回の論点1、今後のイベントからみた投資の時間軸です。来年1月、2月という時間軸を超えないと、海外投資家が再度日本株投資に踏み切るのは難しいと思います。

なるほど。2月を待つと。

居林:基本はそういうことです。

基本?

居林:というのは、マーケットを日々観察しているとどうも違和感があるのです。銘柄ごとに割高修正が進んで、逆に割安になるものが増えてきているのです。しかし、日経平均はまだ今年の3月の安値を割っていない。

業績比で割安な銘柄が増えているわりに、全体としては下がっていない。

居林:これはちょっと理解に苦しみました。色々分析して出した結論は、「日本の株式市場が二層化している」ということです。