
どうにもこうにも相場が動かない日が続いています。
居林:はい。そもそも、株価は時間と共に拡散するものなんです。水の上に絵の具を垂らし、それが時間と共に広がっていく。それと一緒で、ある株は上値、ある株は下値へ動き、拡散していく。株価全体で見れば上にも下にも広がる。それを教えるのがボラティリティ(変動率)で、年2割から3割は動く。
初回でそう教えていただきましたが、今年の夏は。
居林:夏といいますか、この3カ月はとてもそうは思えない。まるで株価自体が意思を持ったかのような、ナローレンジでの取引がずっと続いています。上にも下にも、大きく動く局面が来なかった。前回はそんなときに投資家がやるべき事をお話ししましたが(こちら)、色々新しい投資アイデアになりそうな動きはありました(例えば電動自動車へのシフトなど)が、実際の株価は動きませんでした。
とはいえですよ、居林さんは4月19日掲載の「今、風は変わった。投資のチャンスです。」で、「下げる方向へのオーバーシュートが起きている」と言われました。
居林: はい。皆さんもうお忘れかも知れない「トランプ旋風」で3月13日に1万9633円、1ドル114.88円まで上がった(為替は円安ドル高)相場が、シリアへの巡航ミサイル発射と北朝鮮との緊張の高まりなどで、4月14日に1万8335円、108.64円まで下がりました。これは明らかに下げすぎだと判断して、Yさんをお呼び出ししましたね。5月中旬までに株価は戻して買い場は終了し(「投資チャンスはいったん終了。次を狙うには?」)、その後3カ月ほど、動かない市場が続いています。
前回は「投資のチャンス」でしたが
そうでした。しかし最近、またまた北朝鮮関連の緊張を受けて、株価が下がっていませんか。6月20日の2万230円から見ると、直近(9月初旬)は1万9400円から1万9500円前後、700円くらい下がっているようです。これは、買い場とは言えないのでしょうか。
居林:そう来ましたか。なるほど。先に結論を言ってしまうと、私ならまだ買いません。
あらら。
居林:しかし、なぜ前回は買いだと判断し、今回はそうではないのか、これは、投資リスクを判断する上で、なかなか面白い実例です。ご説明できるか、やってみましょう。
よろしくお願いします。
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