6月23日には、英国でEUからの分離独立を問う国民投票が行われます。11月8日には、米国の大統領選挙が行われます。米国の利上げを連邦準備制度(FED)は実施するのでしょうか。日銀の量的緩和は、安倍政権の景気拡大策は、そして、中国経済は…。

 今回は「イベント」に対する株価の考え方をお話しさせていただこうと思います。

 ここでいうイベントとは、政治的、経済的、社会的、気候・環境的事象(天災を含む)を指します。イベントはその結果次第で株価が大きく振れますが、それを投資戦略にどう織り込めば良いのか。

 端的に言えば、短期的にも長期的にも、そのイベントの結果を前もって予測してリターンを上げるのはなかなか難しいと思います。予測のつく結果は前もって株価に織り込まれますし、予測がつかない場合は、つまりは出たところ勝負になるからです。

 年後半は様々なイベントが控えていますが、ご自身がその分野のエキスパートである場合を除いて、イベント前には動かず、イベント後に株価の反応が「行き過ぎた」場合の投資機会を利用するほうがよさそうだ、ということです。

 そんなことでリターンが出るのか、損失を避けられるのか? と疑問を感じた方は、第1回(「大荒れ相場? いえ、これって“普通”です」)をご再読ください。日本の株式市場は年間で30~40%の変動幅があるのです。

今年後半のイベント、予測を公開します

 企業価値がここまで毎年動くことはありえるでしょうか。一般的にはありえません。となると、投資家の見方の変化というものが、この変動幅の多くの部分を占めていることは想像に難くありません。そして日々の株価というのは、ほんの一握りの投資家が作っていくのです。

 天変地異、地政学的リスク、政治イベントの大部分も同様です。こうしたイベントはあたかも巨大台風のようにやってきますが、長期的なインパクトを残すことは極めてまれです。備えあれば慌てる必要はないのです。

 「居林の話は、いつも理屈が長い。イベントの結果に対する読みはないのか?」と言われそうですので、今回は具体的な予想もお話ししましょう。これらのイベントに対するUBSウェルス・マネジメントの予想は、以下の通りです。

  • 英国はEUに「僅差で残留、が基本シナリオ」。
  • 米大統領は「僅差でクリントンでしょう」。
  • FEDは「年内に2回利上げするでしょう」。
  • 日銀は「量的緩和に踏み切る可能性が高いです」。
  • 安倍政権の景気拡大策は「補正予算が10兆円行けばプラスですが、構造改革が出ないとマイナス」。
  • 中国経済の先行きは「悪化中、金融システム改革ができればプラス」。

 ということになります。気になるのはこれらの株価への影響ですが…