居林:今回は「投資は確信度で判断するものだ」というロジックをお話ししてみたいと思います。

 確信度。あらためてまた何でしょうか。

居林:株式投資は、「売り買い」ですよね。買う人がいれば売る人がいる。買われた株数と売られた株数は、新株発行でない限り同数です。これはつまり、毎日毎日、株価の先行きに対して、市場参加者同士が意見を戦わせて、思惑を競い合った勝負の結果なわけです。

 確信があるから売買するわけでしょうけれど、「度」が付くということは。

居林:その売ったり買ったりする人たちが、「これは買いだろう」「売りだろう」と思っているのはもちろんですけれど、やはり、その売買の判断を自分でどの程度確信しているか、つまり確信「度」にはその都度差がある。そして、非常に重要なことに、市場の確信度と自分の確信度の差が大きくなると(そのギャップを埋めるために)投資の判断を求められるようになる、というのが私の投資判断をする、しないの基になっています、と。

 それはそうですよね、予想もしていない事が起きた時などは限られた情報で判断しなければいけませんからね。市場もバンドワゴン効果というか集団心理で流されやすくなる。

居林:そうですね。想定していたトレーディングレンジを外れて上がってしまった、もしくは下がってしまったら、その時にどうするのか? ということです。当然、その時によって投資判断は違う、が答えですが、これまで何度もお話ししてきた、私が考える投資の基本原則って覚えていただいてますか? 長期的には株価は企業収益の関数なので、企業収益が12カ月後にどうなっているのかを考える。そして、企業収益予想線から株価がかい離した時には、短期(3カ月から6カ月程度)の投資チャンスになるかもしれない、というものです。

投資家の「確信」がゆらぐとき

 「相場の間違い」、つまり「下がりすぎ」「上がりすぎ」な状況を捉えて、上がり過ぎなら下げる方に、あるいは投資を手控える。下がり過ぎなら買いに出る。自分の判断を信じつつ、胃薬を飲みながら。でしたっけ。

居林:そうです。この場合は市場より自分の判断を信じる、つまりは市場の大勢の判断に逆らうわけですから、「本当にこれでいいのか」と悩むでしょうし、迷うでしょう。だから胃薬がいる。でも、その分、判断の確信度を高くする必要があるわけです。不祥事や業績不振で株価が下がった。下がるのは当たり前だが、そうはいっても売られすぎ、下げすぎ、というところで買う。これができる投資家は確信度が高い。言い方を変えると腹を括っている「業績から判断してもおかしいだろう、安すぎる」と考えているのですから、そのあと少々の悪材料が出ても確信度は揺るがないものです。

 なるほど。

居林:そこで本題です。確信を持っていても揺らぐことはある。、その時どうするか。

 と言いますと?

居林:株価ですから、見通しを外すときは必ずある。例えば、株式を売ったあとでさらに上がった場合です。

 あ、これは悩みますね。

居林:あなたならばどうするか。「しまった、早まった、もう一回買おうか、それとも止めておくか」。これは投資家にとって実によくあることで、年に何回、何十回もある方だっていらっしゃるでしょう。もちろん私もそうです。