現状では、日本企業の利益回復の理由は、ほぼすべて利益率の改善に依るものです。

 固定費削減の努力ができていたところに円安になったので、為替のインパクトが大きく効いています。これ以上利益率は改善するでしょうか。そして、売り上げが拡大しそうには見えません。

TOPIXの純利益率の推移

 日本の企業経営者の方とお話ししていると、「円安に頼らない競争力の向上のために設備投資、研究開発、販売促進費を積み増す」としている方が多く、それはそれで個別企業ごとには評価できる施策ですが、全体としては、大幅な円安がない限り日本企業の業績はピークに差し掛かっているとみるのが妥当ではないか、と思うわけです。そういうことから、第2回での「日経平均は1万9000円まで戻れば万々歳」と申し上げました。

実際に“やってみたい”方へ

 このコラムの読者の方がもし個別銘柄をいくつかお持ちであれば、その銘柄の株価と予想企業収益(日経QUICKの予想で構いません)を、 過去に遡って並べたグラフを作ってみてください。その銘柄を長くご存じの場合には、大きく株価が動いたときに何があったのかを思い出されることでしょう。その時の株価と業績予想がどのように反応しているのかを見てください。

 業績予想が変化し、株価が反応しているのであれば、健全な株価形成だと思います。業績に関係なく株価だけが反応しているのであれば、何か業績に反映されるべきもの以外のことで株価が反応したことになります。その時に何があったのか、そしてその後どうなったのか、を思い出してください。株価を振り返るこきには、その時の市場で成立していた業績予想も振り返ることで、「過去から学ぶ」ことができると思います。