居林:安倍政権の将来はもちろん私には分かりません。生き延びるかもしれないし、生き延びないかもしれない。9月の総裁選に安倍さんは、もしかしたら立候補しないかもしれない。でも、どちらに転んでも自民党政権は続くことは確かです。自民党政権が現状で支持を集めたいならば、エコノミーフレンドリーなはずです。

 もちろん強固な財政再建論者が選ばれる可能性もありますが、私はそこまで心配する理由はないと思います。

 なんだか、ぽかんとしてしまいます。

居林:安倍内閣が仮に倒れたとして、何か大変なことが起きるとは考えていません。ものすごく単純化して、でも基本的なことを言えば、「より多数の人間が、よりよい生活をするために政治がある」。グレイターコモングッド、のはずだからです。

 失政はあれど、基本的に「悪くしようとして悪くする」政治はない?

居林:原則としてイエスです。普通に民主主義が機能していれば、意図的に悪影響を及ぼすような行動には、必ずブレーキがかかる。ただし、クーデターや独裁者の登場で、政治が修正されるときは別ですよ。

 極端な例外はあるにせよ、金融政策以外の「政治イベント」、政治家のスキャンダルや国際関係の話は株価=企業収益に中長期の影響は与えません。今回のトランプ政権の「米中貿易戦争」も、私は空砲に終わるか、もしかすると業績にプラスの影響を与える可能性すら考えられると思っています。

当面の株価のメドは?

 ありがとうございます。最後に、月並みで申し訳ありませんが、株価の当面のメドを教えていただけますか。

居林:昨年10月時点を割っていれば買い。上は2万3000円まではある。ドル円、トランプ、アベグジットがマイナスに振れる要因ですけれど、うち2つ、幸運ならば3つとも、投資家心理から時間とともに消え去っていくでしょう。ドル円だけは先を読むのが難しいところです。どう動くか分かりません。

 とはいえ、森友問題、トランプの貿易戦争からマーケットの関心が薄れて、今回逃げ出した6.5兆円のうち3兆円が戻ってきても、日経平均は下げた分の半分くらいは戻るのではないかと見ています。

 最後になりますが、前回お話しした日本の企業業績が来年にかけて厳しい、という見方はまだ生きていますから、これはある程度短期決算的な意味合いもあります。4月の終わりから5月にかけて、決算発表とともに2019年3月期の企業の業績ガイダンスがでると思いますが、そこでまた一波乱あるかもしれません。そのあたりは次回にお話ししましょう。