なぜ東京管理職ユニオンに相談する人が後を絶たないのか

 3回にわけて私が取り上げたのは、彼らの考えでもある「異端や異質を排除する組織や社会、国は衰弱する」ことに着眼しているからです。

 例えば、多くの中小企業が中堅企業、大企業へ発展していくことができない理由の1つに、「必要以上に和を重んじる文化や社風」があると私はかねがね思っています。異端や異質があまりにも少ないのです。

 常に経営者を中心とした体制となり、会社に対し、厳しい批判が言えない傾向が根強くあります。問題が問題として残り続けるのです。これでは、社員は経営者を「唯一絶対」の存在として受け入れ、生きていかざるを得ないでしょう。経営者は「唯一絶対」の割には、安定的に稼ぐ仕組みや仕掛けをつくれないようです。業績は伸び悩みます。優秀な人をコンスタントに雇うこともできないのです。

 中堅・大企業の業績がダウンしたりして、ほかの企業の傘下になったり、経営危機になる場合、そのほとんどで「必要以上に和を重んじる文化や社風」があるように思えます。問題を繰り返す上司や役員らを批判したり、厳しい意見を言ったりする者を追い出す力が強く働いているように感じてならないのです。

 私たちが考えるべきは、この20数年、なぜ、設楽さんや鈴木さんのもとへ相談に行く会社員が絶えないのか。企業内労組は衰退しているのになぜ、ユニオンの数は増え、組合員が増加するのか。なぜ、経営者や法律家の団体などが2人に講演依頼をするのでしょう。

 今や、東京管理職ユニオンは、経営者や経済界、保守的な勢力にも一定の範囲で受け入られています。「カルト」として排除する前に、彼らの考えをきちんと聞いてみることも必要ではないか、と私は思うのです。そこには、企業社会、会社や会社員などが抱え込む根深い問題があるのではないでしょうか。

 そのうえで、「反日左翼カルト集団」として批判するのもよし。会社でゆきづまった人が、「こんな人たちもいるんだな」と思うのもよし。

 なお、2人には、村西とおるさんに抗議をする考えや思いはありません。かねてからのファンで、「反権力」や「不当な行為には屈しない」姿勢に魅力を感じているようです。村西さんと対談してみたい、とも話していました。

 3回のシリーズを読んだ方は、東京管理職ユニオンの彼らをどのように思われますか? 意見や抗議があれば、どうぞ書き込んでください。彼らも、その書き込みを見ているようです。