会社の言いなりになる必要はない

この3回のシリーズを読む人の多くは、会社員です。その人たちに向けてメッセ―ジを。

設楽:泣き寝入りをしないことが大切です。いじめやパワハラを受けたら、会社員もせめて口げんかはしないといけない。そして、それを記録につける。なおも、いじめが続くならば、東京管理職ユニオンへおいで…。我々が、その上司をいじめてやるから。

鈴木:多くの会社が隠していますが、上司が部下を殴ることは実際にあるのです。その逆も、多少ある。我々は、被害者の側から相談を受けます。暴力が常に存在しているのが、今の職場なわけです。「言葉の暴力」になると、もう、数えきれないでしょう。

設楽:サラリーマン労働者が駄目なのは、そこなんですよ。暴力を受けようとも、トラブルなきように、会社の言いなりになり、生きていかなきゃいけないと思い込んでいる。

鈴木:今、時代が変わってきていますね。ハラスメントが許されなくなっている。ところが、裏ではまん延しています。ここに、ものすごい矛盾がある。

設楽:本来、互いにぶつかり合うことによって、初めて理解し合うことができるんですよ。喧嘩をすることを恐れてはいけない。

鈴木:我々、東京管理職ユニオンにとって、ハッピーな労使関係は会社と労働者がいつでも怒鳴り合い、喧嘩ができる状態です。お互いの立場の違いを受け入れつつ、対立し合うことができる職場。このあたりは、我々は絶対にゆずれない。

設楽:互いに意見を率直に言い合って、相互に態度を変えることができる。我々も変わるし、向こうも変わる。これが、一番ハッピーですよ。

 今は、そのような「許容範囲」が狭くなっています。社会全体が閉塞(へいそく)している。これが、問題なんだな…。

鈴木:常に組織も人も変わるし、市場も変わる。付き合う人も変わるわけです。実は、到達地点はない。絶対な完成地点はないのです。

 常に問題が生じることを前提として、それぞれの立場でバチバチとぶつかったり、時に解決しちゃったりして、突然、握手して、うまい酒を交わすこともある。激論を交わし、机をひっくり返す感じになることもあるかもしれません。それであっても、ぶつかることは尊いし、するべきことなのだと私は思います。それが、ハッピーなんですよ。

労働組合・東京管理職ユニオン委員長の鈴木剛さん