「過激」と言えば、設楽さんと作家・宮崎学さんの対談本「敗者復活―リストラ社員の大逆襲」(幻冬舎)を思い起こします。17年ほど前に読みましたが、設楽さんが、「団体交渉を申し入れた会社の会議室に、会社の了解なく入っていくことがある」と話されていますね。それは、いわゆる「不法侵 入」なのではないでしょうか?

設楽:今も、入っていくことはあります。

鈴木:私も入りますよ。会社に団体交渉を何度申し入れても、会社の前で抗議活動をしても、話し合いの場を設けようとはしないことがあるのです。

 組合員が不当な行為を受けているから、団体交渉の申し入れをするという意味で会社へ行き、中へ入るのです。それはいわゆる「不法侵入」とは別のものです。

会社側は、警察を呼びませんか?

設楽:来ることがありますね。警察官が、「何かあったのでしょうか?(110番通報で)呼ばれたので来ました」と言います。

 我々は答えます。「この会社の経営者は、こんなにひどいことをしているのです。労働組合の役員として話し合いに来たのです」と。名刺を渡して、「何かあれば、警察署へいつでも行きます」と言います。この勇気が必要なのです。

鈴木:警察官がその場に来たら、名刺を渡します。我々は、法律で認められた範囲で抗議をしているのですから、逃げる理由がない。このあたりは「実践」ですね。

設楽:こういう抗議は、アメリカの市民運動では、「非暴力直接行動」「トラブルトレーニング」と言われています。

鈴木:このあたりは、多くの人が理解できないでしょう。この記事を読む方はドン引きするかもしれない。「やはり、反日左翼カルト集団だ」と…(笑)。

設楽:「カルト」と言われても、何も感じない…ワハハ(笑)。

 私が、2人へのインタビューの最中に取り上げた対談本「敗者復活―リストラ社員の大逆襲」(幻冬舎)は、職場で行き詰った人にお勧めです。1999年に発売されたものですが、今の時代にも十分通じます。

 いかにくだらない会社が多いかがわかります。この本が発売された頃、私は会社員として大きな壁にぶつかっていました。数えきれないほどに、読み込みました。今、あらためて思います。職場で怖いものなど、ありうるわけがないのです。

 鈴木さんと設楽さんへの取材をまとめた記事は、次回で終わりとなります。あえて聞きます。前回と今回の記事を読んで、彼らのことを「カルト」と思いますか?なぜ、彼らは少数派のままなのでしょうか?