前回に引き続き、労働組合・東京管理職ユニオン委員長の鈴木剛さんと、アドバイザーの設楽清嗣さんに取材を試みたやりとりを紹介します。

 テーマは、「東京管理職ユニオンこそ、カルトでないのか?」

 2月16日に、鈴木さんを取材した記事「超キモイ会社には、ゲシュタポがいっぱい」を掲載しました。読者からの投稿の中に、鈴木さんや東京管理職ユニオンに批判的なものがありました。そこで、お二人に話をうかがいました。

ユニオンに相談に来る人を取材すると、「常に自分が正しく、常に会社が悪い」と言わんばかりの人がいることに気がつきます。あのような人を守ることも、「カルト」と批判される一因に思えます。

労働組合・東京管理職ユニオン委員長の鈴木剛さん

鈴木:確かに、自分を常に正当化して「会社が間違っている」と批判する人もいます。社内での力関係や、自分の置かれている立場を分析することなく、会社を変革するんだと言っている人には厳しいですよ。我々は…。

 これは強く言います。「正しいことを言う人が勝つ、とは限らない」と。周囲からの理解や賛同、そしてその人に強さがないと勝てない。それらがないと、我々が支えるのにも限界があります。

設楽:ある人がここに相談に来たのです。社内の競争から引きずり下ろされようとしていました。過去の業績を調べると、営業部で3回もトップセールスを取っています。こういう人でさえ、営業部以外のところへ配置転換されることもあるんです。社員の仕事ぶりを短い期間でとらえ、「負けた」などと見ないほうがいいと言いたい。

鈴木:ある時点では、たまたま調子が悪くなったり、失敗することもあるわけです。その人に責任がない場合もあるわけでしょう。会社がおかしなシステムを導入して、むりくりにそこに入れられ「負けた」ことにされている人もたくさんいます。

 もっと広い視野でとらえるべきなのです。「あいつは負けた。脱落者だ」と言っている人が、結局「脱落者」になることはありうるのです。