「スケープゴートを常に探し、ターゲットを選び続ける」

管理職の言動は、どのようになっていますか?

鈴木:管理職層の中には、ナチス・ドイツのゲシュタポ(秘密警察)のようなタイプの人が現れます。社長や理事長を守るための先兵となり、「異分子」である社員をいじめ抜きます。社長らに密告もします。嘘の報告やねつ造もします。カルトに積極的に加担している、ともいえるでしょうね。

 社長や理事長などの顔色をうかがい、その思いを想像し、代弁するかのように我々に言い返してくる管理職もいます。社内では、様々な意味で不安定な身といえるのだと思います。社長や理事長を怒らせると、自分の身が危うい、と感じ取っているのかもしれません。

この連載の前々回で取り上げたキモイ奴も、そんなタイプでした。ゲシュタポは必ず、精神や雇用などが不安定な人の中から現れるのです。自信がないからこそ、ほかの社員を否定することで、自分の力を誇示する傾向があります。

鈴木:ゲシュタポのような管理職は、狙った社員を追い出すことに喜びを感じているように見えました。その社員が反撃できないことを知り、密室の中で、いじめ抜くことに快感を覚えるサディストなのです。ターゲットにされた人の中には、精神疾患になり、逃げることができなくなっている人もいます。

 ほかの社員たちも加担し、集団でいじめを楽しんだりしています。スケープゴートを常に探し、ターゲットを選び続ける。ここまでくると、カルトの完成でしょう。誰もが何も言えない空気となり、いじめがエスカレートする。

 超キモイ空間になっていて、もはや、社内の自浄作用では解決しない。その1つの象徴が、電通だと思います。過労自殺や過労死が繰り返されていたにも関わらず、長労働時間は減ることなく、社内の労働組合も強く抗議をしない。管理職も、非管理職も多くは黙ったまま。

 年末に社長が辞める意思を表明しましたが、タイミングは遅かった。私は、はるか前にあるルートから聞いていた話を根拠に、この社長は辞めざるを得ないだろうと察していました。

 結局、カルト的な組織には、外から誰かが踏み込み、変えていくしかない。自分たちの力で解決するべきなのに、カルト的な文化が浸透しているから、それができない。放置しておくと、次々と犠牲者が出るのです。