シリーズ
一介の外科医、日々是絶筆

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「医者はがんを切りたがる」は本当か?
今回から、13万部を突破した筆者の著書「医者の本音」(SBクリエイティブ出版)の第2弾、「がん外科医の本音」(同)から選りすぐりの内容を公開していく。初回のテーマは、「『医者はがんを切りたがる』は本当か?」。
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透析中止、生死を決めるのは誰か
腎臓の機能低下で人工透析をしていた当時44歳の女性が公立福生病院で亡くなった。死亡することが分かっていながら自ら透析をやめたいと希望し、話し合いの末に医師が受け入れた。人の生死を決めるのは誰なのか。現役医師の立場から論じ…
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外科医わいせつ事件無罪判決の意味
43歳の男性医師が女性患者の胸を舐めたなどとして逮捕・起訴された事件で東京地裁は2019年2月、無罪を言い渡した。検察はすぐに控訴したが、「これをただのわいせつ事案として片付けてはいけない」と現役医師の筆者は言う。医療業…
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堀ちえみさんのかかった「舌癌」とは?
堀ちえみさんが自身のブログで11時間にも及んだ舌癌(ぜつがん)の手術について触れた。患者数が他の癌に比べて少ないため、「初めて聞いた」という人もいるだろう。舌癌ってどんな病気? どんな人がなりやすい? 医師が解説する。
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ダルビッシュ選手も炎上、怪しい「健康本」が生まれる理由
いまだに書店や新聞広告などにあふれる怪しい健康本。「長生きしたければ〇〇をしなさい」などと題された書籍がなくならない理由はどこにあるのか。書籍も出版する現役医師の筆者が考察した。
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医師なら年2000時間残業すべき?
一部の医師の残業時間の上限を年2000時間とする案が厚生労働省の検討会で出され、話題になっている。2000時間は過労死ラインとされる月80時間を優に超える。一方で、規制を厳しくすれば地方医療が崩壊しかねない。現場の視点で…
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あの名門まで、医学部不正入試の実態
東京医大に官僚の息子が裏口入学したことに端を発した医学部不正入試の波。それがついに名門、順天堂大学医学部にも波及した。入試で「同窓生の子女優遇」「2浪以上や女性を不利に」といった差別をしていた問題。筆者が体験談とともに分…
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無給で働く医師、必要悪の理由
厚生労働者が配布した働き方改革のポスター。よく見ると、こんな但し書きがあるのが見て取れる。「医師については応召義務等の特殊性を踏まえ、2024年度から適用されます」。医師だけ除外されている働き方改革。なぜこんなことが起き…
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37歳の外科医がメスを置いた理由
福島県の病院で外科医をしていた筆者は2018年4月、いったんメスを置いて京都大学の大学院に入った。当時、37歳。外科医として脂が乗っていた時期になぜその道を選んだのか。背景に、日本の医師ならではの悩みがあった。
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医療記事は鵜呑みにしてはいけない
「○○大学のチームが、XXX病の新しい治療法を開発」というような記事をよく見る。だが、これを鵜呑みにするのはとても危険。その理由を医者の視点で分かりやすく解説する。
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本庶先生のノーベル賞受賞の中身を解説
本庶佑氏がノーベル医学・生理学賞を受賞した。その功績は広く報道されているが、素人には少し分かりにくい部分も多い。現役医師の筆者が、本庶氏が切り拓いた「がん免疫療法」を分かりやすく解説する。
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ラ・サール→慶應医卒医師のすごいベンチャー
元SKE48のメンバーとあるイベントに呼ばれていた現役医師の筆者。その日の朝、たまたま顔を出した「朝活」で衝撃の出会いがあった。「こんなのが欲しかった」と筆者をうならせた、内科医が立ち上げたベンチャーのすごいサービスとは…
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病院は食べログのように評価できない
本稿で反響の大きかった「病院待ち時間問題」。これを突き詰めて考えると、「病院はサービス業なのか?」というテーマに行き着く。筆者の答えはノー。病院はレストランのように利用者が簡単に評価できないなど、いくつか理由がある。
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なぜ医者はメディアを嫌悪するのか
医師の多くはメディア嫌いが多い。いい加減な内容の記事や番組に辟易していたり、取材を受けてひどい経験をしたりしているからだ。でも、目の前の患者と真剣に向き合うように、メディアの向こう側にいる人たちと誠実に向き合うためにも、…
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東京医大、性差別だけが問題ではない
東京医大が女性の受験生が合格しにくいように操作していたという問題。その背景を深掘りしていくと、ただ単に「性差別」で済ませられない医療業界の現実が見えてくる。現役医師ならではの視点でひも解く。
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医者がすすめる熱中症予防、これだけは
場合によっては死につながりかねない熱中症。特にエアコンのない自宅に住む一人暮らしの高齢者は注意が必要だ。酷暑が続く日本列島。熱中症にならないためには何をすればいい? 現役医師の筆者が解説する。
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医師がインフォームド・コンセントを考える
「インフォームド・コンセント」とは、医師が患者さんに病状と治療行為について説明し、患者さんが納得して同意した場合にのみ治療を進められるというもの。忙しい医者が、より患者さんの理解を得るためにできることはないか。
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医者は「がん、奇跡の⽣還」を信じるか?
「余命3カ月のがんが治った!」。テレビやインターネットで時折、こうした話を見聞きする。だが、こうした患者さんに医者が実際に出会った時、その脳裏にはどんなことが浮かんでいるのか?
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病院はなぜこんなに待たされるのか
医師である筆者が父に付き添って病院に行くと、会計まで3時間もかかった。そこで父が一言。「待つのが仕事みたいなもんだ、患者は」。なぜ病院はこんなにも患者を待たせるのか。筆者が考える解決策とは?
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勤務医の年収は1500万円
今回は、医者自身が語ることの少ない「医者の給料」の話。勤務医と開業医ではその金額が大きく異なり、大学病院の勤務医には給料が15~20万円という人も。アルバイトも当たり前の世界だ。医者の年収、あなたは高いと思う? 安いと思…