調子に乗った中堅医師になる?

 通常、臨床医は学会に定期的に参加する人が多く、学会では自分の臨床研究を発表します。つまり「医者の多くは臨床研究を行っている」と言っても差し支えがないと思います。

 しかし、臨床研究とその周辺について専門的に学び、実践トレーニングをした人は多くありません。恥ずかしながら私も、ネットで調べて「この方法でいいのかな?」と思いながら統計解析をし、年に5回も6回もある学会が設定したテーマを吟味することなく、手元のデータ解析だけして上司にブラッシュアップしてもらい発表していました。

 それで選考がある「上級セッション」(比較的大きな会場で行われる討議)での発表をしていたのですから、まあまあ通用はしていたのかもしれません。しかし上司のブラッシュアップなしで、独力ではおそらく通用しなかったでしょう。

 しかし先日、とある学会へ行ったところ、景色が全く変わって見えました。医師たちの発表を聞いていると、数多くの問題点が見えるようになったのです。これは驚きでした。批判的に吟味できるようになった、ということです。ですので、これからはイジワルな質問をする、ちょっと調子に乗った中堅医師として、学会を荒らしていこうと思います。

 以上、ずいぶん長くなりましたが、私が大学院生になった理由をお話ししました。ここを見ている医師のみなさん、MPHは本当におすすめです。

 ちなみにわたくし、来年度からは再び福島の病院へ戻り、また手術の日々になります。それではまた次回、お会いしましょう。