約2500年前から語り継がれてきた「先義後利」という言葉が示すように、人としてあるべき道である「義」が先であり、「利」は後からやって来るのです。このようなことをきちんと考えられる人がリーダーとなるべきです。

 冒頭で、企業が社会で「存在」を許される最低限の条件は、法律を守ることというドラッカー氏の言葉を挙げましたが、もう一つ、企業には「存続」を許される条件があります。

 それは、「お客さまに喜ばれる、他社と差別化された独自の商品やサービスを提供する」ということです。企業は、そこに事業の焦点を当てなければなりません。それが「存続」の条件で、「お客さま第一」の本質なのです。

 ドラッカー氏の言うマネジメントにおける二つの仕事とは、マーケティングとイノベーションです。「法律違反」など論外なのです。

 企業の不祥事が発覚すると、経営コンサルタントとして非常に悲しい気持ちになります。お父さん、お母さんが働いている会社名を、子どもが伏せなければならなくなったら、子供たちはどういう気持ちでしょうか。会社としての存在意義が問われるのです。

 企業の不祥事を二度と繰り返さないためにも、企業は今一度、法律やルールとは何かということに意識を向けていただきたいと思います。