15年12月期は、設備投資にあたる「有形固定資産の取得による支出」がマイナス116億円(マイナスは現金の「支出」)に対し、設備の価値の目減り分である「減価償却費及び償却費」と「減損損失」がそれぞれ79億円、35億円の計114億円となっています。つまり、現状の事業を維持する程度の投資をしているということです。

 一方、16年12月期は、有形固定資産の取得による支出が147億円に対し、減価償却費及び償却費が91億円、減損損失3億円の計94億円となっていますから、積極的に設備投資をしていることが分かりますね。

 16年12月期は、短期の借り入れを減らしつつも、積極攻勢に出たと言えるのではないでしょうか。

 先ほども触れましたように、この投資はある程度功を奏し、ようやく営業黒字を稼ぎ出せるようになりました。最悪期は脱したと言えるでしょう。ただ、ピーク時の2008年12月期の水準までにはまだまだ達していません。マクドナルドの今後の戦略に引き続き注目し続ける必要があります。

減少したフランチャイズ収入100億円を取り戻せるか

 もう一つ、注意すべき点はフランチャイズ収入をどれだけ取り戻せるかでしょう。

 鶏肉偽装問題が発覚する前、13年12月期の売上高を詳しく見てください。直営店の売上高原価率(直営店舗売上原価÷直営店舗売上高)は93.2%。直近の16年12月期は90.2%。いずれも儲けが少ないことが分かります。

 一方、フランチャイズ(FC)の粗利(FC収入-FC収入原価)を計算すると、13年12月期は258億円、16年12月期は152億円となっています。つまり、この間に大きな収益源であるフランチャイズからの利益が100億円近くもFCロイヤリティからの粗利が減ってしまったのです。

 FC粗利が減った理由は、様々です。契約満了に伴うものもあれば、鶏肉偽装問題により業績が悪化して経営を続けられなくなったケース、同問題によってFCオーナーが離反するケースもあります。

 FC収入をいかに回復させるかも、マクドナルドが本当に復活を遂げるかどうかを計るポイントになるでしょう。

(つづく)