日銀がターゲットにしている「消費者物価指数」を見ますと、17年11月は前年比0.9%、12月も0.9%です。昨年末にかけて上がり続けていた主な要因は、その一年前に比べての円安ドル高による輸入物価の上昇です。「輸入物価指数」を見ますと、ちょうど一年前から上昇しています。つまり消費者物価指数を「前年比」で見た場合、輸入物価上昇の影響が剥がれ落ち、そろそろ上昇幅が縮小してくる可能性があるのです。また、日常品の消費にも弱い面が見られ、スーパー大手のイオンも、主要品目の値下げを発表しています。

 もちろん、一部のサービス価格が上昇していますから、物価動向はトータルで見ていかなければなりません。それでも、総合的に考えて、日銀がテーパリングに踏み切るのは、この機を逃せば当面難しくなるのではないかと思います。

 一方、よしんば消費者物価の上昇スピードが上がるにしても、いずれにしても、米国の方が日本よりも速く利上げが進むことはおそらく間違いないでしょう。現在は株式市場が大混乱のため、すぐの利上げは難しいですが、いずれ市場は落ち着きます。その際にはFRBは利上げを再開するでしょう。今年4回ではなく、3回であるとしても、日本の金利上昇幅は限られていますから、日米の金利差が開き、円安ドル高に振れやすくなると考えられるのです。

 市場のトレンドが変わり始めた今、金融市場の動向を予測することは大変難しいのですが、以上のポイントを注視することが肝要ではないかと思います。