その理由は、米国の指標に表れています。米国のGDP成長率を見ると、2016年7~9月期は実質年率3.5%となかなかいい数字になっています。

 米国のGDPの約7割を支える個人消費の伸び率も、4%台まで回復していますね。これが安定的に5%を超えるようになると、米国経済はほぼ巡航スピードに至ったと考えていいでしょう。

 次に雇用統計を見てください。11月の失業率は4.6%、非農業部門雇用者数も17.8万人増と、まずまずの数字が出ています。12月の数字は15.6万人台でしたが、賃金の上昇は前月比で0.3%増としっかりしたものです。イエレンFRB議長が目指す雇用の質の改善もある程度順調に進んでいると考えらえます。また、消費者物価上昇率も11月は前年比1.7%となっており、米国政府が目標としている2.0%に近づいています。

 以上の点から、現状の景気は、12月に政策金利の誘導目標を0.25%引き上げたFRBが今後さらに金利を上げることに躊躇する理由はありません。また、トランプ政権の今後の経済政策によって経済がインフレ気味に動くならば、景気にブレーキをかけないレベルでの緩やかな金利上昇をトランプ氏も容認するのではないでしょうか。同氏もデフレを望んでいるわけではないでしょう。さらに、FRBによる利上げは「景気好調の証」にもなりますからね。FRBが景気は好調だというお墨付きを与えるようなものです。

 このように、2017年前半の米国は、トランプ政権が経済政策によって国内の融和を図っていくと考えられるので、インフレ気味になり、比較的堅調なのではないかと考えられます。