自分の中に「フィルター」を持て

 ビジネスの世界でも情報の洪水は、生産性を下げる要因であると問題視されている。マッキン. ゼー・アンド・カンパニーの2012年の調査によると、ビジネスパーソンは労働時間の平均28%をメールのチェックや、メールのやり取りに費やしているという。さらに、メールに1回仕事を遮られるたびにそれまでの仕事の流れが中断され、それまでしていた仕事に戻り集中するまでに平均4分かかるという結果が出ている。

 最近では、流行りの「ビッグデータ」が加わる。膨大な情報を入手すれば、それを処理する力量が問われる。しかしながら多くの人は、収集した大量の情報をどうしていいのかわからないというのが現実だ。

 そんな現代に生きる我々にできることは何だろう?

自分にストップをかける

 ニューヨーク大学のクレイ・シャーキー教授は、この問題を「フィルターの欠陥」と言い表している。従来の書籍の世界では編集者たちが出版物の質をチェックし、コントロールしてきたが、今日、インターネットに流れる情報の品質をチェックする機能はネット上にはほぼない。それならば我々がアクションを起こさなければならない。まず読者である我々自身が自分の中にフィルターを作り上げなければならない、ということだ。

 どの情報が必要でどの情報が不必要なのか。情報の取り方を決めることが大切だ。例えばメールチェックは1日3回にとどめる。メールに優先順位をつけ、その順位に従って返信する。さらに、新たなニュースの通知の機能をオフにする、もしくは通知される頻度を落とす。ニュースを読むのは移動中の電車の中にして、リンクトインやブログの更新は週末に読むようにする…などだ。この際、パソコンに貯め込まれた情報のゴミも捨ててスッキリしよう。

 すでに情報に対して依存症的になっている人が、情報中毒と決別し、決別状態を継続させるのは簡単ではないだろう。しかし決意することが、最初の一歩。放置すれば我々の脳は、新たな情報をひたすら貪る傾向を帯びている。そんな自分にストップをかけ、情報依存症からの脱却へと踏み出すのは今しかない。