「ポケモンGOでやろうとしていることの基本は、イングレスでやってきたことと一緒。テクノロジーの力で人を外に連れ出して、さらに人と人をつなげる、という我々のコンセプトを、ポケモンGOはより分かりやすく、広範囲で実現してくれると思っています」

 元グーグル社員でナイアンティックの創業メンバー、アジア統括本部長を務める川島優志氏は、こう話す。

16日夕方、お台場のパレットタウン付近のイングレス画面。光を放つポイントが実際の店舗などに紐付いた「ポータル」

 イングレスは高度で奥深いゲームだが、簡単に言えば現実世界の地図を基にした「陣取り合戦」。ユーザーは緑色のチームか青色のチームのどちらかに属し、「ポータル」と呼ばれる現実世界のあらゆる店舗や施設、史跡などを、緑軍と青軍で奪い合うゲームだ。

 ポイントは、実際に現実世界の場所へ赴かないとポータルを攻撃したり、ポータルからアイテムを得たりすることができない点。半径40m以内の距離まで近づかないと効果がないため、遊んでいれば自然と歩く距離も増える。

 また、1人の攻撃量はわずかのため、緑か青、同じ陣営に属する仲間との協力が不可欠。そのため、各地域ごとに多数のコミュニティーが立ち上がっており、仲間で集まって移動しながら遊ぶ集団も多い。

 この「家にいたままでは楽しめない」「人との出会いがある」という特徴を、ポケモンGOも引き継いでいる。

現実世界を歩きまわって楽しむ

 ポケモンGOは、陣取り合戦というよりは、コレクション要素が強いゲーム。ユーザーは、現実世界のいろいろな場所を歩き、探索しながらポケモンを捕獲していく。

ポケモンGOの画面。左は、現実世界に即したマップに、「ポータル」や「ジム」が示された画面。中は、ポケモンに遭遇した時の画面。画面下の「モンスターボール」を投げて命中すれば獲得できる。「AR(拡張現実)」に対応しており、実際の風景に重ねることが可能。右は、ジムを守る相手チームのモンスターと戦う際の画面

 遭遇したポケモンを捕まえるには、「モンスターボール」と呼ばれるアイテムが必要。同アイテムは課金して購入もできるが、「ポケストップ」と呼ばれる名所旧跡や有名なモニュメント、商業施設などでタダで拾うこともできるため、ポケモン捜索とアイテム入手の両面で歩きまわるユーザーが続出しているというわけだ。

 ポケモンGOには、イングレスのような陣取り合戦の要素もある。ユーザーは、赤・青・黄の3チームのどれかを選び、現実世界に点在する「ジム」を3チームで奪い合う、という遊びだ。

 イングレスのポータル奪取をシンプルにした形と言え、米国ではイングレスのように仲間同士で集まって、ジムを相手チームから奪うグループも増えているという。