山本:何か問題があった時の返金について、これまで、あまり細やかに議論されてきた節がないように見えているのですが。

日高:業界の中に統一した返金のルールがないというのは、おっしゃる通りです。基本的には、商取引が成立したものにおける返金は、相当の事象や事由があった時に検討する。というふうに、各社さんも考えていると思います。

 もちろん、「絶対に返金はしません」というわけではありません。ただ、「何でも返金できます」というわけにもいかない。そこは各社、個別にルールを作っていく必要がある。当社としても、ゲームをちゃんと健全に、長く安心して遊べるという方向の中での返金ルールのあり方を、まさに今、検討しているところです。

山本:おっしゃったように、契約上成立している。だから、「あなた、合意してガチャにお金を突っ込んだじゃないですか」「満額は無理ですよね」「費やしたお金の2割くらいでどうですか」みたいな、そういう交渉になると思うんですけど、それができるのは、そういう法的アクションを取れた人だけの話、というのも問題です。

 アクションを取れない、例えば、中学生だ、高校生だというのは、出てこられないんですよ。そうすると、同じ思いをしたユーザーの中でも、補償をされる、されないで、グラデーションが出ちゃいますよね。弱い者ほど泣き寝入る傾向が強くなるのであれば、それは業界として、というより、社会正義上、問題なんじゃないでしょうか?

本当に表示通りの確率で出ているのか

3月10日、グランブルーファンタジーは「SSレア」など希少度別の出現確率に加え、個別アイテムごとの確率表示も開始した

日高:そうですね。ただ今回は、「表示」の問題にかかわるところがすごく大きいと思っておりまして、返金のクレームでも「アイテムが出ないから返金してくれ」というお問い合わせは本当に少ないんですね。「確率が上がると思っていた」とか、「アイテムの効果が思っていたものと違った」とか、いわゆる「誤認」に関するものが多い。

 誤認の形というのは、それこそ本当に個別で違うので、まずは企業としては1つひとつ丁寧に、メールだけではなく、電話対応も含めてちゃんとお問い合わせを受けきることがすごく大事だと思っています。その上で、もっと丁寧に細かく表示していく必要があると思っています。

 例えば、ガチャの出現確率は、レア度の種類別ではなく、個別アイテムごとに表示していく。グラブルでは「確率をアップしていないんじゃないか」という疑念を持たれてしまいましたが、そうならないように、確率アップに関しても、「Aというアイテムは、通常0.02%の出現確率がイベント期間中は0.04%にアップ」というように、具体的に表示するといったことです。