斎藤:7割が女性? なかなか人が集まらなかったと伺った町工場に、なぜそれほど女性が集まったのでしょうか?

高野:特別、女性を狙って採用したわけではありません。男性ってなかなか冒険できないんですね。できるだけ規模の大きな安定した会社を探そうとしているのか、優秀な男性はなかなかうちに応募して来なかった。一方で、女性は「この会社、面白そうだ」「この社長の考えに共感できる」とか、そういうシンプルな理由で応募してきてくれます。ですから、自然と女性の優秀な人が集まりやすい傾向にあるんです。

 周りは職人のおっちゃんばっかりという東大阪の町工場エリアで、なぜかこぎれいな格好をした若い女性たちが歩いているという状況になった。

斎藤:「高野さんのところ何を始めたんだ」って、周りから浮いちゃいますよね。

高野:そうなんですけど、彼女たちは町工場で、すごく一生懸命やってくれるんです。事務系でも、納品が間に合わないときには工場に入ってくれて、きれいにネイルをしているような女の子が組み立てを手伝ってくれたりするとちょっと感動します(笑)。それで、昨年には「Morning Pitch Expo」で発表された「大企業で働く3000人に聞いた『働きたいベンチャー企業ランキング』で1番に選ばれまして。びっくりしましたけど。

斎藤:そうでしたね。

斎藤事業統括本部長(左)と高野社長

約1年半で従業員が約50人に

高野:町工場が、働きたいベンチャーの1番に選ばれるなんてあり得ないじゃないですか。自分がやってきたことが実ったというか、すごくうれしかったですね。いま当社はすごいスピードで成長していて、1カ月でも全く変わります。先日、はじめて経理を募集したら、なんと全国からの応募が過去最高となり300人を超えました。

斎藤:すごいですね。それは募集枠は1人なんですか。

高野:はい。今、僕は最終面接しか立ち会わないようにしていますが、そこに勝ち上がってきた人たちには、経歴が本当にすごい人や、ものすごく高学歴な人たちがいたりする。すごくうれしかったですね。やっぱり、企業は人次第なんですよね。自分が一緒に働きたい、自分の夢を一緒にかなえたいと思うような人たちとともに仕事をしたいですね。

斎藤:いまちなみに従業員は何人くらいですか?

高野:今、DG TAKANOで17人、販売会社のDG SALESで30人くらいいます。1年半ほどで一気に従業員50人ぐらいのグループになりました。14年の春まで3人だったんですけどね。

斎藤:1年半で従業員数が10数倍ですか。

高野:拠点も仙台、東京、名古屋、大阪、福岡にできて、もう猛烈に忙しい。余裕も全然ないので、各拠点での人材採用は地方に任せて、最近は会ったことのない社員が増えてきた。それで初めて昨年の12月に全社のメンバーが集まって、合宿をやりました。うちの会社ってこんなに人がいたのかと(笑)。もうすごくうれしかったですね。

 うちは、累積損失がどんどん減って今期でゼロになり、来期からは丸々利益を確保できるところまで来ました。会社員はやりたくないし、町工場もやりたくない。だから、自分で会社をつくって、食べていけることを目指してきましたが、その目標は達成できたわけです。