そうなんですよね。勝沼でワインツーリズムを始めた人も、東京から地元に戻り、ワイン蔵がみんな反対しても、ひとりでやり始めたという話ですよ。

秋好:まずは月に1回行政に対してプレゼンして、事例やノウハウを共有していく。その中にはプロジェクト化されるものも出てくると思います。様々なイベントやチャンスをうまく生かして、まずは火種をつくりたいというところですね。

斎藤:大切なのはスピードですよね。何かやろうとしたときに、自治体にありがちなのは、予算を取るのが来年で動き出すのは再来年というパターン。そういうスピード感じゃだめで、ベンチャーと組めば最初は少額の予算でもすぐ形にできます。例えば移住するための仕事をつくりますといったプロジェクトも政策にすればとすごく時間がかかりますけれど、ベンチャーと組んだらあっという間にできる。スピード感がぜんぜん違うんです。

この地方創生的な分野に関しては、基本的に最初は採算度外視で取り組んでいるのですか。

もうけ度外視、交通費も自腹で

秋好:完全にもうけ度外視ですね。もう横須賀も福岡も、全部自分たちの経費で行きますし。

なるほど。これは“熱意”がなければできませんね。

斎藤:こういうことに興味を持つベンチャーが増えたことが2000年代との違いだと思います。社会問題解決型のベンチャーがすごく増えている。アフィリエイトで儲けることだけを考えるケースだけではなくなってきたので、我々としてもすごく応援しがいがある。

働き方を変えることは、つまり生き方を変えることです。それに関する責任感は大きいですよね。ランサーズはここから先、どこを目指していくんですか。

秋好:ランサーズとしては既存事業を伸ばしていく一方で、グローバルのクラウドソーシング会社を買収したので、日本国内だけじゃなくて、本来的な意味で場所にとらわれず、地球規模でどこでも働けるというところにチャレンジしていきたいと思っています。

しかし、言葉も文化も違う中で、日本の中だけとは違うかもしれないですね。

秋好:そうですね。ですからできるだけ言語を介さなくてもできる領域、デザインなどから海外とのやりとりを始めていこうと考えています。

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