森田:男女平等の度合いを指数化した世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」で、2015年の日本のランキングは145カ国中101位でしたね。

出口:先進国で100位以内にも入れないというのは、どうなんだろうと思うのです。この指数は、女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析しているのですが、日本は女性の労働参加率が低く、男性との賃金格差が大きいことが、順位を大きく下げる要因になっています。こういう状況ならもう、社会全体で女性が働きやすいように意識的に男性と差をつけていくのは当然だと思います。

森田:議員・閣僚や役員の一定数を女性に割り当てるクオーター制の導入などですね。

実利面と精神面、両面からサポートを

出口:はい。女性へのサポートは、そうした実利的な待遇と精神面、両方でやっていくべきだと考えています。例えば、最近は周辺住民の反対で保育園が新設できないとか、子どもを外で遊ばせないようにするとか、そういうニュースがありますね。僕はこういうことについては、メディアがちゃんと意見を発信して、女性や子どもを擁護したほうがいいと思うのです。それが精神面のサポートです。メディアが中立的な立場で両論を載せるのは、無責任ですよ。子どもは泣くのが仕事だ、何が悪いのだと、はっきり書くべきです。

森田:「保育園の声がうるさい」と苦情を言うのは、高齢者が多かったりします。昔は人口構造的にお年寄りの絶対数が少なかったので、多少のわがままも許せたけれど、高齢者が多数派になって意見を通そうとし始めると、下の世代にとってはそうとうの負担になります。お年寄りの立場も昔とは違う。

出口:引退して家にいるから、近隣の騒音が気になるのです。外に出て、働けばいいんですよ。

森田:出口さんも67歳で、まだまだ現役の経営者として働いてらっしゃいますもんね。

(次回へ続く)

(構成:崎谷実穂)