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来年も続きそうな米朝の緊張したにらみ合い

北朝鮮問題はどうなるでしょうか。

高濱:いろいろな推測が出ています。米国の歴代政権(民主・共和の両方)の太平洋東アジア政策に一定の影響力を与えてきた元米国務高官はこう予測しています。

 「トランプ政権による北朝鮮対応の最大の欠陥は、北朝鮮の核・ミサイルに関する正確な情報を把握していないことだ。さらに北朝鮮を攻撃する場合に米軍が使用するミサイル、通常兵器の正確な能力についても完全には掌握してはいない」

 「これらが掌握できない限りトランプ大統領は、軍事行動をとると口ではうそぶいても、実際には動けない。だとすれば、2018年になっても、トランプ政権にできるのは経済的圧力をさらに強化すること以外にない。対北朝鮮に対して軍事行動を取る可能性は低いと言わざるを得ない」

 「一つだけはっきりしていることがある。トランプ政権は、北朝鮮が米国領土を核攻撃できる能力を持つ『核保有国』になることだけは容認しない。この基本姿勢は不変だ。万一、そのような事態が生じたら、同盟国や中ロが反対しようともトランプ政権は軍事行動に出るだろう」

北朝鮮とのにらみ合いが2018年も続くということですね。

高濱:そうです。米軍事専門家の中にこう断定する人もいます。「北朝鮮の核・ミサイル能力が飛躍的に増強されたことを除けば、米国の軍事オプションはジョージ・W・ブッシュ政権が03年時点に直面していた事態とさほど変わっていない」(ミラ・ラップ・フーパー博士=センター・フォア・ニュー・アメリカン・セキュリティ研究員)

 「韓国の文在寅大統領は、『我々の許可がない限り、米国は先制攻撃できないとコミットしている』と公言。日本は『北朝鮮が日本を攻撃しない限り、参戦しない』とほのめかしている。オーストラリアは先制攻撃には反対だ。日韓豪の3同盟国が参戦しない情況で、米国は北朝鮮をどう攻撃できるというのか。状況は03年と変わっていない」

("The North Korea Debate Sounds Eerily Familiar," Kori Schake, The Atlantic, 12/8/2017)

 北朝鮮は02年の暮れから03年の初頭にかけて核施設の凍結を解除し、国際原子力機関(IAEA)の査察官を強制的に退去させました。そして「米国の脅威と、(北朝鮮に対する)米国の『敵対政策』に対する抑止力を持つためだ」と主張。これに対してブッシュ政権は「北朝鮮が核開発計画を、完全かつ検証可能な形で、復元不可能なまでに放棄することが米朝直接対話の前提だ」と反論しました。この基本スタンスは現在も変わっていません。