第三の党「リバタリアン党」はトランプ票を食うか

第三政党「リバタリアン党」から6月29日、ゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事が立候補しました。クリントン氏とトランプ氏の一騎打ちに影響を与えるでしょうか。

高濱:リバタリアン党は共和党と同じく「小さな政府」を目指しています。連邦政府の支出を削減することで均衡財政と減税を実現すると主張する「財政保守」の党です。ただし社会政策は民主党寄りです。同性結婚の権利を擁護しており、人工妊娠中絶にも寛容です。

 リバタリアン党を取材するテレビ局の政治記者の一人は筆者にこう解説しています。「ジョンソンは08年大統領選でロン・ポール下院議員(16年の大統領選に共和党から立候補したランド・ポール上院議員の父親)を支持するなど共和党穏健派とのつながりが深い。今回の出馬はトランプに乗っ取られた共和党の反トランプ分子の受け皿になろうとする意味合いがある」。

 となると、ジョンソン氏の立候補によって票を奪われる可能性があるのはトランプ氏です。NBCとウォールストリート・ジャーナルが5月19日に実施した世論調査では「第三の候補に投票するか」との質問に、「検討する」と答えた人が47%もいました。
("More Americans Consider Third-party Options," Byron Tau, Wall Street Journal, 5/24/2016)

 また前述のFoxニュースの世論調査の支持率では、トランプ氏42%、クリントン氏39%に続き、ジョンソン氏は10%を獲得しています。トランプ氏を忌避する共和党支持者がジョンソン氏に流れることは十分考えられます。
("Fox News Poll: Trump tops Clinton, both seen as deeply flawed," Dana Blanton, FoxNews.com., 5/18/2016)