栄養、運動、精神的アプローチを1日の研修で学ぶ

「Energy for Performance」とは、どういうものでしょうか。

ファソロ氏:自分自身のエネルギーを自分でマネジメントするという考えに基づいて行われます。私たちにとって最も重要な資源である自分自身のエネルギーを戦略的に管理できるようになることで、ストレスの強い環境で優れたパフォーマンスを出せるようにするものです。それと同時に仕事のみならず自己実現をかなえる力を高めます。

具体的にはどのようなプログラムでしょうか。

ファソロ氏:栄養や運動、精神的なアプローチを用いて、それぞれがエネルギー管理に与える影響や効果的な取り入れ方などを1日で学びます。また、生産性を追求するためのスキルアップトレーニングとして、食生活や英語、マインドフルネスメディテ―ションなども用意しています。

 なぜこうしたプログラムを行うのか。我々が掲げるダイバーシティとインクルージョンを実現するには、“自分らしく”あること、心と体がベストな状態でないとかないませんし、お客様に価値を提供できません。現在は、従業員だけではなく、ドクターやパートナー会社など、ステークホルダーの方にもトレーニングを行っています。J&Jグループ会社が、シンガポールにベースを置き、アジアパシフィックにおいてEnergy for Performanceの展開する準備が整ったところです。

 他にも、グローバルでカフェテリアのメニューやミーティング・研修での食事については、「ヘルシーミールガイドライン」に沿った健康的な食事を提供するなど、あらゆる面から健康につながる環境づくりを実践しています。ヘルシーとは、狭義で言うと「健康」を指しますが、広義では「健全」という意味を持ちます。我々が取り組んでいる「ヘルシー」とは、まさに「健康であり健全である」といった広義の意味合いのものになります。

エネルギーを効果的にコントロールして持てる力を最大限に発揮する。以前、取材したときにJ&Jでは、従業員のことを「ビジネスアスリート」と表現していたのが印象的でした。

ファソロ氏:「コーポレートアスリート」のことですね。アスリートは、普段の練習に自分のエネルギーの90%を割き、残りの10%の力をもって競技のパフォーマンスを行います。これをビジネスの世界に置き換えて考えると、我々は日々の過ごし方に90%のエネルギーを使って健康で健全なリズムを整える。それにより、本当に重要な場面で、しっかりと力が発揮できるようになるという考えです。