2017年、世界はドナルド・トランプ米大統領と、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の言動を注視した。※ 写真はそっくりさん (写真:AP/アフロ)

 もうすぐ終わる2017年には、実にさまざまなことがあった。米国では1月にトランプ大統領が就任し、ツイッターを多用する型破りなメッセージ発信や「ロシアゲート」が常に注目された。欧州では4~5月の仏大統領選が政治リスクの大きなヤマ場になった。日本では解散総選挙が行われて自民党が大勝し、安倍首相が長期政権と憲法改正の足掛かりを得た。中国では5年に1度の共産党大会で、習近平国家主席(共産党総書記)が権力固めに成功。北朝鮮の金正恩労働党委員長は、核実験や弾道ミサイル発射を強行した。

 月ごとに注目された要人発言を選び出した上で、2017年という年をレビューしたい。

ワクワクしていく日本をつくっていく

【1月】
安倍晋三首相
「デフレだとワクワクしない。今年よりも来年が良くなっていく中で、ワクワクしていく日本をつくっていくことが今年の新たなテーマだ」
(1月1日放送のニッポン放送番組で)

(上野コメント)
~ デフレ脱却により世の中のムードを高揚させることを狙うと、首相は元旦に述べた。4日には黒田日銀総裁が全銀協の新年会合で「客観的なデータに率直に耳を傾ければ、これまで以上に強い確信を持って今年はデフレ脱却に向けて大きく歩みを進める年になると考えている」と述べ、政策運営に自信を示した。だが、デフレ脱却を政府が宣言することはなく、生鮮食品を除く消費者物価指数(CPIコア)が前年同月比+1%台に乗せることもなかった。

いつ、どう駄目になるかが問題だ

【2月】
麻生太郎財務相
「(中国経済が)駄目になるのは間違いない。いつ、どう駄目になるかが問題だ」
(2月15日 衆院財務金融委員会)

(上野コメント)
~ 中国経済の先行きについて異例の表現で強い警戒を示した麻生財務相は、「ソフトランディングしてもらうにはどうするか。こっちも迷惑するので頭に入れておかなければいけない」とも述べた。中国という国は、経済を含む多方面で、改革の必要がある。

「(中国経済が)駄目になるのは間違いない」。(mikemihnevich/123RF)