解散決定は否定されるものではない

【10月】
安倍晋三 首相

「こうした状況下でも、現行の公職選挙法等の規定の下での解散決定は否定されるものではない」(10月4日 衆院予算委員会)

(上野コメント)
~ 「私自身は全く(解散を)考えていない」としつつも、衆院小選挙区の区割り見直し前の解散は可能と、首相は明言した。衆院議員選挙区画定審議会は2017年5月27日までに小選挙区を「0増6減」する新たな区割り案を安倍首相に勧告する。この勧告に基づく公職選挙法改正案が通常国会で可決成立した後、新たな区割りが施行されるまでには1か月程度の周知期間が必要とされる。また、来年夏(おそらく6月)に、連立与党の公明党が重視する東京都議会選が行われる。公明党幹部は「来年3月には臨戦態勢に入る。2月までの衆院選なら許容できる」と述べたと、共同通信が報じている。さらに、2017年12月13日には現在の衆議院議員の任期満了まで1年となる。周知の通り、任期満了まで1年を切ると、首相の解散権が制約されて政治的求心力が落ちやすくなるので、通常はそれより前に解散総選挙が行われる。以上を踏まえて考えると、来年1年間のうち衆院の解散総選挙が実施される可能性があるのは、1~2月、および秋以降(9~12月)ということになる。いったんは自民党内で「1月27日解散・2月7日公示・19日投開票」「2月3日解散・14日公示・26日投開票」の日程案が浮上したと報じられた。だが、安倍首相が12月16日に「『解散』という言葉は私の頭の中で片隅にもない」と発言したことで、そうしたシナリオは消えたとみられている。衆院選は2017年秋以降にずれ込むようである。

全ての国民のための大統領になる

【11月】
ドナルド・トランプ 次期米大統領

「全ての国民のための大統領になる」「世界最強の国をつくる」
(11月9日未明 ニューヨーク市内で記者会見)

(上野コメント)
~ トランプ氏はこのように述べつつ、大統領選の勝利宣言を行った。米国の次期政権の政策運営がどうなるかについては、経済・通商・為替政策など各方面で不透明感がきわめて強く、国際秩序の再構築からも目が離せない。日本の浅川財務官は次期政権の為替政策について、「(トランプ氏の)発言を聞くとドル高の良い面とそうでない面の両方の見方を持っているようで政権発足後の為替政策は読めない」と、11月24日に日経新聞朝刊に掲載されたインタビューで述べた。

引き続きイタリアの政治動向を注視する

【12月】
菅義偉 官房長官

「引き続きイタリアの政治動向を注視するとともに、(イタリアと)緊密に連携を作りながら協力していきたい」
(12月5日午前 記者会見)

(上野コメント)
~ 12月4日にイタリアで実施された国民投票では上院の権限を制約する憲法改正案が否決され、同国のレンツィ首相が辞意を表明した。2017年にG7議長国となるイタリアで首相が辞任し政治情勢が不安定化することの影響について、菅官房長官は、「G7中心にしっかりと連携を図りながら対応していきたい」と語った。だが、国民投票でのEU離脱決定をうけて辞任した英国のキャメロン首相(当時)に続き、「反グローバル化のうねり」に直面して身を引いたG7の首脳は、これで2人目である。2017年はドイツで総選挙、フランスで大統領選挙があるほか、イタリアの総選挙も前倒し実施される可能性がある。