大統領としての資質に欠けることを自ら証明している

【8月】
バラク・オバマ 米大統領

「(共和党のトランプ候補は)発言するたびに大統領としての資質に欠けることを自ら証明している」
(8月15日 マサチューセッツ州マーサズ・ビニヤード島でイベントに参加)

(上野コメント)
~ 米大統領選に関する世論調査では、クリントン候補がトランプ候補に対して優位に立っている時間帯がほとんどだった。共和党を支持する傾向があるはずの米紙ウォールストリートジャーナルは8月15日、トランプ氏は暴言などの問題が絶えない選挙活動の軌道を数週間以内に修正するか、撤退すべきだとする、厳しい論説を掲載した。だが、グローバル化への不満を蓄積した人々は、世論調査に正直に答えなかったり、既存のメディアによる報道を信用しなかったりという行動をとった。2017年に欧州で予定されている仏大統領選などの政治イベントを見ていく際、1つの教訓になる。

適切なイールドカーブを実現していく

【9月】
黒田東彦 日銀総裁

「現時点においては、現時点のイールドカーブは概ね妥当ではないかと考えています。80兆円という国債買入れをめどとして維持しています。しかし、将来こういったイールドカーブを実現するために必要な国債の額は、その時々の経済、物価あるいは金融情勢によって上下すると思いますので、あくまでも『イールドカーブ・コントロール』、『長短金利操作付き量的・質的金融緩和』というフレームワークに則して、イールドカーブが最も適切な形になるように、国債の買入れを続けていきます。その場合には、柔軟にしかし幅広く国債を買って、適切なイールドカーブを実現していくということだと思います」
(9月21日 金融政策決定会合終了後の記者会見)

(上野コメント)
~物価目標2%実現に向けた「短期決戦」に失敗した日銀は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を9月に導入して、「長期戦・持久戦対応」にスタンスを切り替えた。追加緩和は、よほどのことがない限り行われないということである。日本経済の実力や国民の物価観から考えて、物価目標2%は高すぎるが、為替への配慮に加え、「アベノミクス」にこの数字が組み込まれていることから、実現できない目標がこのまま掲げられ続ける見通しで、異次元緩和は事実上「エンドレス」になっている。そこからの「出口」としては、政治的な出口(安倍首相の次の首相による日銀のレジーム再チェンジ)くらいしか、現時点では想定することができない。