不安心理を増幅させた

【3月】
三村明夫 日本商工会議所会頭

「(日銀のマイナス金利は)消費、設備投資など実体経済にこれまでのところ限定的な効果しか与えておらず、銀行の収益悪化を含めた金融システムへの副作用が大きいとの不安心理を増幅させた」
(3月28日 共同通信きさらぎ会で講演)

(上野コメント)
~ 日銀が導入したマイナス金利の景気・物価刺激効果について、産業界には懐疑的なムードが漂った。主要財界団体の1つのトップはマイナス金利に対して、厳しい評価を下した。

大きな過ちを犯すことがないよう

【4月】
ジャネット・イエレン 米連邦準備理事会(FRB)議長

「大きな過ちを犯すことがないよう、リスク管理的なアプローチ(a risk-management approach)を採用することが合理的であり、私が慎重なアプローチ(a cautious approach)を好む理由の1つだ」
(4月13日に公表された米誌「タイム」インタビュー)

(上野コメント)
~ 金融政策の非対称性(利上げ余地が無限大である一方、利下げ余地が乏しいこと)や、海外経済環境の不透明さゆえに、イエレン議長を中心とするFRB指導部はリスク管理(リスクマネジメント)の手法にのっとり、追加利上げには慎重な姿勢を、11月までとり続けた。

学者出身のイエレン氏は慎重で生真面目な性格で知られる。イエレン氏が1期4年の任期を終えるのは2018年2月だが、次期米大統領のトランプ氏は大統領選の過程で、イエレン氏の再任を認めない考えを示してきた。(写真:Alex Wong/Getty Images)