世帯数は、ひとり暮らしの増加で5344万世帯となり、過去最高を更新した。単独世帯は34.6%を占め、男性では25~29歳、女性では80~84歳が最も多い。男女65歳以上の6人に1人がひとり暮らしで、高齢世帯の孤独死など、社会問題の一因になっている。

ドイツの人口関連ニュースは日本と対照的

 こうした人口面の暗いニュースばかりが流れてくる日本と対照的なのが、近年のドイツである。今年に入ってから筆者が目にしたドイツの人口関連ニュースを、時系列で追ってみよう。

■【1月29日】 ドイツ連邦統計局は、2015年のドイツの人口が8190万人で、死亡数を上回る移民の流入を背景に23年ぶりの大幅増加になったという推定値を発表した。

■【3月21日】 ドイツ連邦統計局は、外国人の移住に関する暫定統計を発表した。それによると、2015年にドイツに流入した外国人は200万人弱、ドイツから流出した外国人は約86万人で、流入超過幅は114万人に達した(建国以来の最多)。2014年は57万7000人の流入超過だった。2013~2014年に流入した外国人の大半は中東欧や債務危機国などEUの出身で、一時的な滞在が主だったが、2015年は保護を求める難民が大勢を占めた。

■【8月26日】 ドイツ連邦統計局は、人口に関する暫定統計を発表した。それによると、2015年末時点の人口(居住者数)は前年から98万人弱増えて(前年比+1.2%)8218万人弱になった。中東からの難民急増が主因で、増加幅は2014年の43万人から2倍以上に拡大した。ドイツ国籍の人口は7350万人に微減。一方、外国籍を持つ居住者は870万人に増加した。居住者100人当たりに占める外国人の比率は前年の9.3%から10.5%に上昇した。

■【9月16日】 ドイツ連邦統計局は、2015年の抽出調査の結果を発表した。ドイツ国籍取得者やその子孫も含む国内の移民系住民は前年比+4.4%で、1712万人弱(過去最高)。移民系住民が全人口に占める割合は21.0%に上昇した。

■【10月17日】 ドイツ連邦統計局は2015年の合計特殊出生率が1.50に上昇したと発表した(正確には15~44歳で1.499、15~49歳で1.502)。これは1982年以来、33年ぶりの水準で、上昇は4年連続である<図表1>。

■図表1:日本とドイツの合計特殊出生率(15~49歳)
(出所)厚生労働省、独連邦統計局

 1994年には1.24まで下がっていたが、政府が講じた少子化対策の効果に加え、近年は移民・難民の増加を背景に外国籍女性の出生率が急上昇しており、全体を押し上げる力になっている。2015年のドイツの人口は8218万人に増加した(前年比+1.2%)<図表2>。

■図表2:ドイツの合計特殊出生率 国籍別(15~49歳)
(出所)独連邦統計局

 一方、日本では、2005年に記録した1.26をボトムにして合計特殊出生率(15~49歳が対象)が近年上昇しており(経済状況好転や「団塊ジュニア」世代の出産増が主因とみられる)、2015年は1.46になった(2年ぶりの上昇)。

 だが、日本の合計特殊出生率は2年連続でドイツを下回っている。移民・難民を含めた外国人の受け入れに消極的であることなど、安倍晋三内閣が実行している人口対策が踏み込み不足であることの表れだと、筆者は受け止めている。また、国勢調査の関連ですでに述べたように、日本の総人口は着実に減少している。