日銀による年間約6兆円の強力なETF買い入れパワー

 そして、東証1部時価総額はその後さらに膨張している。9月末時点で617兆5956億円。10月27日には660兆円を突破した。

 それでもTOPIXなどの株価指数が高値圏で推移しているのは、繰り返しになってしまうが、主として日銀による年間約6兆円のETF買い入れの強力なパワーゆえだろう。

 6兆円という額がいかに大きいかは、海外投資家が2012年11月中旬の「アベノミクス相場」の開始から日本株を累積でいくら買い越したかを見ると理解しやすい。財務省発表の「対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)」のうち、対内証券投資(非居住者による取得・処分)の中の「株式・投資ファンド持ち分」について、毎週のネット(取得-処分)の累積額をグラフにした<■図3>。

■図3:海外投資家による「アベノミクス相場」開始以降の日本株累積買い越し額
■図3:海外投資家による「アベノミクス相場」開始以降の日本株累積買い越し額
注:スタートは「アベノミクス相場」が開始された2012年11月14日を含む11月11日~17日の週
(出所)財務省資料より筆者作成

 大まかに言えば、海外投資家は最大で日本株を25兆円ほど買い越した後、10数兆円売り戻しており、このところは15兆円前後で一進一退となっている。この間、日銀のETF保有額は着実に増加してきており、10月末時点で16兆円を上回っている。すでに外国人の足元の累積購入額とほぼ同等の買いパワーになっているわけである。

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